【H×H】面白そうだから 2

19・ボクの合格 ページ25

「第2試合、クラピカVSヒソカ！」

……あっやべ、忘れてた。
マスタさんとは違う立会人さんの声で、思い出したくなかった事を思い出してしまった。
そうだ、この試合でボクの運命がきまるんだ！

2人は高度な戦いを繰り広げていた。
目と体はともかく、思考は追いつかなくて……。

あっ、クラピカの頬に傷が！？
あっ、ヒソカが血を流した！？
なんてやってるうちに、ヒソカがクラピカに何かを囁いた。
何だろう、全然聞こえなかった。

うーん……｢――ついて―――教えよう｣？
情報屋として、読唇術も極めておいた方がよさそう。
かじった程度じゃ、これくらいしか分からなかった。

その後、ヒソカは突然負けを宣言。
あー……そう言えば、蜘蛛の事で何か取り引きがあったんだっけ？
何にせよ、よかったー。
安心した反面、絶望というか……何というか。

「よかったね合格おめでとうクラピカボクもあの死神に勝てる様に頑張るね！」

出来る限りの笑顔をして一息で言ったら、レオリオから

「ルイナ、目が死んでるぞ。」

とのツッコミをもらいました。
クラピカも苦笑していた。
だって仕方ないでしょ……クラピカと戦わないで済むのが不幸中の幸いだよ。

そして第3試合はハンゾーさんとポックル君。
……ポックルさんだと違和感があるので、君付けで。
ゴンの時と同じような状態になって、ポックル君が降参。
｢悪いがアンタには遠慮しねーぜ。｣って言ったハンゾーさんがめっちゃ悪人面だった。

あっさりと第3試合が終わってしまったので。
ボクの心の準備が出来ないまま！

「第4試合、ヒソカVSルイナ！」

こうなる訳ですよー！
ボクの心の準備が出来ないまま！
取り合えず、リュックは置いてナイフを構える。

「くっくっく……❤」

おいやめろ怖い怖い。
目の前で不気味に笑うヒソカ。
体が強張るのが分かる。

……いろんな意味で、長期戦は不利！

「始め！」

と同時に感覚に従い、一気に距離を詰める。
ナイフを囮に蹴りを繰り出すと、当然の様に避けられた。
ヒソカのトランプが向かってきたけど、リーチの差から距離を取るのは得策じゃない。
紙一重でかわし、そのまま男の急所を躊躇なく蹴りあげる。

つもりが、腹にパンチを食らってしまった。
マズイと思って、仕方なく距離を取る。

追撃にトランプを貰ったけど、心底いらないのでナイフで切り捨てる。
お腹が痛いけど、それより距離を詰める方法を考えないと。

さっきのはボクに先手を譲ってくれた様なものだ。
次はこうはいかない。

すると、ヒソカが興味深そうにボクを見ているのに気がついた。

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