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16話 ページ16

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「殺さない…っ!絶対に!!」




炭治郎はAの身体を強く抱きしめる。
ゲホッゲホッと噎せるAからは血と共に涙が溢れている。

『うぅ…死にたい…ヒック…っ』と言いながら泣きじゃくる彼女を炭治郎はしっかりと抱きしめる。


こんなに細く小さい彼女はどれだけ重いものを背負っているのか、助けてください。

彼女を助けてください。






「頑張って…キミにはやるべき事があるのだろう!?」

『っ…ふ…うぅ…』



ゲホッゲホッと彼女から止めどなく溢れる血でオレの羽織は真っ赤に染る。

けどそんな事は気にしない。

それよりも彼女の苦しみを少しでも…少しでも和らげてあげたい…







「うーうー!」
禰豆子が俺たちに近づく、それに気付き「禰豆子は離れているんだ」と言うと「うー!」と怒ったように首を左右に振る。

そして禰豆子がAの身体に触れるとボンッと炎が舞い上がる。
そしてその炎はAを静かに包み込む。




「禰豆子…」

「うーうー!!」



禰豆子は血鬼術をAに使用したのだ。






『………藤の花の毒が……消えた…?』




私はバッと勢いよく禰豆子に顔を向けた。
彼女は「うーうー!!」と嬉しそうに笑って私に後ろから抱き着いて来たのだ。

小さい身体の彼女は私の背中でパタパタと足を動かしている。





「ね…禰豆子!!良くやったぞ!!」

「うー!!!」




炭治郎が褒めてやると禰豆子はもっと嬉しそうに微笑んでいる。


Aは自分の身体を隅々まで確認する。
しかし何処にも藤の花の毒は無く、完全に消え去ったのだ。






『_____本当にありがとう』




Aはニッコリと微笑む。
その姿を見て嬉しそうに悪う禰豆子と炭治郎、




そしてAに宇随が近寄った。
そしてゆっくりと彼女の頭を撫でたのだ。





「助かった、ハデに感謝する」

『宇随さん……師範は…私のことを…』

「あぁ…1度も疑ってなかったぞ」







「炎柱以外が1度疑ったんだ」
そう話してくれる宇随さんからは申し訳ないという気持ちが読み取れている。

その時に師範が「ウム!もしAが本当に心から裏切っていたら腹を切って詫びよう!!!!」と大声で柱会議の時に叫んだらしい。







(結果的には…裏切って人も殺したのに……)

やはり助けたかったと後悔の念は湧いてくるが、それよりも〈期待に応えたい〉彼の期待に応えるために私はもう一度…鬼になる。









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設定タグ:鬼滅の刃 , 竈門炭治郎 , 炭治郎   
作品ジャンル:アニメ
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天ヶ瀬(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです最高です、、、😭😭 (11月9日 12時) (レス) @page17 id: 2303c9977f (このIDを非表示/違反報告)
笹音 - 更新待っています! (2021年10月23日 16時) (レス) id: cf55aa82ad (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2021年10月23日 11時) (レス) @page17 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
凪砂(プロフ) - 凄く良かったです!更新頑張って下さい!応援してます! (2021年10月15日 14時) (レス) id: 6f72d47d53 (このIDを非表示/違反報告)
花橋りな(プロフ) - 更新待ってます! (2021年10月9日 13時) (レス) @page16 id: 5c2392d27e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゅん | 作成日時:2021年9月27日 10時

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