13話 ページ13
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「腹減った!なんか食わせろ!!」
「伊之助っ!!」
猪の少年は生き返った。
本当に良かった、しかし今、私の脳内には無惨の伝令の信号がずっと届いている。
通信を入れてしまえば、私は確実に殺されるだろう。
「Aさん…?」
炭治郎が不思議そうにAを見る。
この子に…可能性を感じた私の行動はたぶん間違っていない。だからこそ信じてみたくなった。
『竈門さん…お願いがあります。多分この後、私は無惨に殺されると思います。』
「っ、どうしてですか!?」
『血鬼術を2回使っていますし、遊郭に私がいる。それなのに上弦の陸は死にます。つまり私が誰かを守る為に使ったのがバレます。』
「っ!!」
どうして気づかなかったのか。
彼女は隠密で任務を遂行している、少し考えれば鬼殺隊を助けたら〈彼女は消される〉それくらい容易い事じゃないか…
「あの…っ!!」
『気にしないでください、私は貴方達を助けるべきだと判断しました。』
「けど…っ、どうしたらいいんだ…っ!!」
俺が彼女の苦労も任務も台無しにしたのだ。
助けたい。助けたい。
その感情はあっても、今の俺の力では助けれない。
それが現実なのだ。
思わず〈鬼〉である彼女を抱きしめていた。
彼女の身体がビクッと驚いたのが分かる。
伊之助が「な、なにやってんだよ!!」と叫んでいるのも聞こえる。
それよりも目の前で自分の命を落とそうとしている彼女に、俺はとてつもなく〈愛おしさ〉を感じた。
彼女と会ったのは2回目だ。
この感覚が何なのか、俺自身まだ何も分からない。
『竈門さん、ありがとうございます。お館様によろしくお願いします…』
少し震えている彼女を離すと、寂しそうに笑いながら彼女は離れた。
そして宇随さんの元へ歩いて行った。
「おま……Aなのか?!」
宇随さんのビックリした顔
そしてAさんの目に〈上弦の零〉と書かれているのを見つけて、奥さん達も戦闘態勢をとっている。
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天ヶ瀬(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです最高です、、、😭😭 (11月9日 12時) (レス) @page17 id: 2303c9977f (このIDを非表示/違反報告)
笹音 - 更新待っています! (2021年10月23日 16時) (レス) id: cf55aa82ad (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2021年10月23日 11時) (レス) @page17 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
凪砂(プロフ) - 凄く良かったです!更新頑張って下さい!応援してます! (2021年10月15日 14時) (レス) id: 6f72d47d53 (このIDを非表示/違反報告)
花橋りな(プロフ) - 更新待ってます! (2021年10月9日 13時) (レス) @page16 id: 5c2392d27e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅん | 作成日時:2021年9月27日 10時