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「はぁぁぁぁ！？一体どういうことよ！なんで一年近くも待たないといけないわけ！？」
「A様、落ち着いてください！館が吹き飛びます！」
「ごめんなさい咲夜。少し感情的になりすぎたわ。で、隙間妖怪！何が面白くて一年も待つのよ！標的を殺すんでしょう？何のために待つのよ？」
「標的が地球を破壊するのは来年の3月とほぼ決まっているの。」
「はぁ？なに、相手は知的生命体ではないの？」
「いいえ、知能はあるわ。」
「まさか、相手は外の世界か何かが人工的に作り出した生物で、何か膨大なエネルギーの関係に利用しようとしたら副作用でそのエネルギーが制御不能になり、一年後に地球を破壊するという結果になったから、その副作用を止める何かが一年以内に出たら仕事なし、出なかったら殺せとかいう事は無いわよね？」
妖怪の賢者は苦笑しながらいう。
「そういう事になるわね。」
「…。」
「A様、よく先程の情報からそこまで考えられましたね？」
メイドは感心したように主の友を見るが、見られている本人は呆れたような、つまらないとでも言いたげな顔をする。
「キッパリ違うと言って欲しかったわ。味気ない仕事ね…。結局残飯処理みたいじゃないの。それだったら1年間外の世界に行く必要なんてないじゃない。」
「あら、メイドに教育するには丁度いい機会じゃない？」
「一理あr「ないです。」
…ということがあり、吸血鬼は条件を了承したのだが、やはり了承するべきではなかったのではないかと悩んでいた。
「A様、隙間妖怪の書類の提出が済んだようですよ。」
「はいはい、それはいいから勉強しなさいな。」
「嫌ですわ。」
「椚ヶ丘は名門校だと聞いたわ。ちゃんとやらないと落とされるわよ。」
「私が行くのは一番最底辺のクラスですよ？できなくても問題ないのでは？」
「貴女が馬鹿だと主としてみられる私まで馬鹿だと思われるの。だから一次関数の連立方程式くらいやりましょう？一つ下の学年のやつのはずよこれ。」
「y =axですわ。」
「それは比例の式ね。２つ下の学年のところ。」
「私には早く動くと時の流れがゆっくりになる事くらいしかわかりませんわ。」
「え、特殊相対性理論分かるの？普通にすごいわよ？」
「いえ、なんですか？それ。」
「能力からなんとなくわかってるだけだったのね。」
時計の針が日付が変わったことを告げる。メイドが明日の試験で寝ないかと考えながら少女はメイドの解答を見てため息をついた。
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作者名：夜桜 | 作成日時：2020年10月10日 18時
