【１０月編】もしも仮装した姫ちゃんが現れたら【青八木一】 ページ3
部活後、純太と姫をマンションに送り届けて帰った。
なのに、どうして俺の部屋に姫がいるんだろう？
俺を迎えてくれた姫は嬉しそうに俺の目の前にニコニコしながら立っている。
･･･可愛い。
俺は少し冷静になった方がいいかもしれないと、着替えるから待っていてと声をかけた。
着替えて戻ると姫はさっきと同じ場所にいるけど改めて考える。
姫の格好･･･可愛い･･･。
真っ白な猫耳としっぽに白いフリルの服がよく似合っていて少し照れてしまった。
なんだか無性に触れたくて、耳の生えた頭を撫でながら、もうルーティンになってしまっている言葉を零す。
「･･･ん。姫はいい子。大丈夫」
「えへへ」
姫は嬉しそうに俺の撫でる手に身を任せて気持ち良さそうに目を細める。
････可愛い。
俺も釣られて微笑むと、次に姫が放った言葉に微笑んだまま固まってしまった。
「青八木先輩。トリックオアトリート」
「･･･」
「ふぇ･･･？あの、トリックオアトリート」
「･･･」
「ぁぅ･･･。トリック、オア･･･トリー･･･ト」
「･･･あ。ハロウィン･･･？」
固まっていた俺はやっと再起動したけど、姫はあわあわとしている。
そっか。これはコスプレだったのか。
いつも姫のことを考えてしまっていた俺へのご褒美かと思った。
お菓子をくれないとイタズラするという意味を持っていたんだ。
困ったな･･･今はお菓子が手元にないし、でも無いって言ったら姫はきっとがっかりする。
姫の悲しむ顔、見たくないな。
「･･･ん。姫。一緒に、おかし、作る？」
「っ！はいっ」
俺の思いつきの提案に姫が嬉しそうに頷いてくれてホッとした。
卵と牛乳と砂糖ならあったから一緒にプリンを作ることにして、２人で楽しくおかし作りをする。
キッチンで姫が移動する時、僅かに揺れる猫耳と、ぴょこぴょこと動く白い尻尾に幸せを感じた。
･･･可愛い。
冷蔵庫で冷えるのを待つ間、姫とたくさん話が出来て俺は幸せ。
俺はあまり口数が多くないし、話すのも苦手だけど、姫は俺との時間を楽しそうに笑って過ごしてくれる。
楽しい話も出来ないけど･･･。
気の利いた言葉も言えないけど･･･。
出来立てのプリンを姫と２人で美味しいねと言い合えて、俺は改めて姫が好きだと自覚した。
「先輩。おいしいですね」
「･･･ん」
「また、一緒につくりましょうね？」
「･･･んっ。･･･嬉しい」
･･･幸せだ。
【１０月編】もしも仮装した姫ちゃんが現れたら【金城真護】→←【１０月編】もしも仮装した姫ちゃんが現れたら【巻島裕介】
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» 温かいコメントありがとうございます＾＾いつもお気遣いいただいて本当に嬉しいです♪思いつきでお話をばら撒いておりますが楽しんでいただけて幸せです。今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月24日 22時) (
レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 後、あまり無理は為さらないで下さいね？更新お待ちしてます^_^ (2019年12月24日 20時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 遂に番外編まで来ましたね！嬉しいです！今回も楽しかったです。皆素敵でずっとにやけながら、...ヤバい。...スキ。という状態になってました。体調に気を付けて頑張って下さい♪ (2019年12月24日 20時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - すももさん» お祝いのお言葉ありがとうございます＾＾そして温かい気遣いのお言葉、とても励みになります♪本編も完結できるように頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月10日 8時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ふたばさん» お祝いのお言葉ありがとうございます＾＾今月は番外偏は難しいですね。ごめんなさい（土下座）年末年始はドタバタなので更新頻度がかなりゆっくりになります＞＜ご容赦ください。今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月10日 8時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃色の夢 | 作成日時：2019年9月27日 18時
