・ ページ29
廿楽「ねぇA、これきょもくんの？貰っていい？」
A「良いよ。また買ってくれば良いし。」
廿楽「あ、あとこの書類ね。」
トマト味のグミをむしゃむしゃと食べながら
新しい書類を出してくる我が弟。
きょもくんが出ていってから、
入れ違うように家に来た。
今書いてるのは奨学金の申請書類。
きょもくんと大学の学費までは出すよって言っても
聞かなかったんだよね。
廿楽「それで、まだ家出中なの？」
A「うん。お義父さんに連絡しても来てないって言うし。でも多分樹ん家。」
廿楽「何で分かんの？」
理由を話そうとしたそのとき、
ピロンッと通知音が鳴る。
A「ほらね。」
丁度樹から送られてきた
ゲームをするきょもくんの写真を見せれば、
廿楽は元々丸い目をさらに真ん丸とさせた。
樹に詳しく聞いたら、
リモート会議中の横で普通に大音量で
ゲームをやってるらしい、うちの旦那。
ごめんよ樹。
今度何か奢ります。
A「何で分かったかって話だけど、この間樹が家においでよってきょもくんに言ってたから。」
廿楽「単純だな。…てか、Aが何かしたんじゃないの？」
A「えー？覚えはないけどなぁ。」
廿楽「まぁきょもくんのことだからすぐ帰ってくると思うけど…ん？」
話を途中で止めた廿楽は
目をかっ開いて私を凝視してくる。
何その「コイツ信じられない」
って言いたげな目は。姉に向ける目か。
廿楽「何これ。いつの間にこんなの貰いにいったの？」
廿楽は私の鞄からファイルを取り出し、
眼前に突きつけてくる。
そんな近くで見えるか。
と二歩三歩退がれば、
ファイルに挟まれてるのは例の離婚届。
A「あ、それ璃空から預かってるやつ。」
廿楽「は？」
璃空がご主人と離婚したがっていること。
ご主人が癖強な人なので
離婚届を預かってくれと頼まれたこと。
全部説明していくうちに、
廿楽は呆れた表情になっていった。
廿楽「璃空ちゃん本当男運無いじゃん。」
A「だよね。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3445人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Shiona(プロフ) - yuika.kさん» 遅くなりましたが、ありがとうございました(^-^)v ぜひ他作品でもお会いできることを願っています。 (2023年1月20日 1時) (
レス) id: 146bf73b62 (このIDを非表示/違反報告)
Shiona(プロフ) - 菫さん» 遅くなりましたが、いつもありがとうございます。他作品でもよろしくお願いします。 (2023年1月20日 1時) (レス) id: 146bf73b62 (このIDを非表示/違反報告)
yuika.k - お疲れさまでした！結構悲しいですけどこれからも素敵なお話待ってます！投稿、執筆大変だとは思いますが頑張ってください！ (2022年12月4日 21時) (レス) @page36 id: 34a09719e0 (このIDを非表示/違反報告)
菫(プロフ) - 本編から番外編までお疲れ様でした！完全完結は寂しいですが、また他の作品でお世話になりますー！完結おめでとうございます！ (2022年12月3日 23時) (レス) id: a9a6cb0fc5 (このIDを非表示/違反報告)
Shiona(プロフ) - miyaさん» そう言って頂けて嬉しい限りです。番外編もこのお話で最終話となりますので、どうぞ最後まで楽しんで下さい。ありがとうございます(*^^*) (2022年12月2日 23時) (レス) id: 146bf73b62 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Shiona
| 作成日時：2022年9月24日 22時
