【鬼滅の刃】陽光の巫女 弐

再会 ページ2

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「おい子分！鬼が近ぇぞ！」
　


鼓の音が響く。


どこかの部屋に攫われた人がいるんだ。






「わかってる



　……え、いや子分って呼ぶのはちょっとやめてほしい」
　


自己紹介してなかった私も悪いけどさ？普通子分なんて呼び方する？




「いた！……て、ちょっ！？」
　

ウォォオオ！！と廊下に突っ立った鼓の鬼めがけて突進していく伊之助。

私の静止の声も届かず、一直線に向かって行く。
　

まあいいか


鬼は伊之助に任せて、私は部屋の中の人を助けに…




「…ッ！？」
　

窓になっている部分から、血だらけになった男の子が外に投げ出されていた。
　



二日前の私と同じ。









「あ、オイ子分！！」
　



部屋に入った途端、重力の向きが変わった。



飛び降りるように外に出て、地面に落ちていく男の子を抱きとめる。





「ぅあっ、ぶな…ッ！」
　


全力で体をひねってギリギリ着地に成功した。


転がってしまったら、ただでさえ重症な男の子への負担が計り知れなかった。
　


近くの木の幹に寄りかからせるように男の子を下ろす。





「だいじょ…」


「ぁ、あぁああ…！Aちゃぁああん！！」



「……え？…ぅぐッ！？」
　


男の子の意識確認をしようとした瞬間、聞きなれた叫び声が私を呼んだ。


振り向く間もなく背中から抱き着かれる。




肩越しに短い金髪が揺れた。
　








えぇええ…



嘘じゃん…







「…善逸、」
　


いくらなんでも、再会はやすぎない？

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