【鬼滅の刃】陽光の巫女

姫様 ページ18

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よしよし、と頭をなでていると、急に善逸が立ち上がった。





「なんか、急に外が騒がしくなったんだけど…」


「…言われてみれば」
　


さっきよりも店内がざわついているような気もする。
　

善逸が個室の扉をあけようと手をかけた、その瞬間


「おいお前ら！！この店の姫様の登場だぞ！」

「うわぁあっ！？」
　

勢いよく外側から開かれ、さっきの男性が身を乗り出して叫んだ。

目の前にいた善逸は驚きのあまり尻もちをつく。



「なんなんだよ！急に個室に入ってくんなよぉお！」

「んなことはどうでもいいんだよ！この町随一の美人を目に焼き付けな！」
　

喚きながらも店内へ視線を向けた善逸は、しかしすぐに黙り込んだ。






「……か、かわいい…」



「…善逸……？」
　

個室の外が薄暗いからだろうか、一点を見つめる善逸の眼に光がないように見える。




「だろぉ！？そっちの嬢ちゃんたちも見てみな！」


「あ、はい…」
　

男性に促されるまま、はるかちゃんを連れて扉から店内を覗いてみた。
　

さっきまで開いていたカーテンは閉じられ、薄暗くなっている。

奥の階段から降りてきたのであろう女性が、お客さんに笑いかけていた。





「…ッ！？」


「…？お姉ちゃん…？」
　


ぞわり、と背筋に嫌な汗が伝った。
　
かわいい。たしかに、ものすごくかわいらしい女性だ。お客さんや善逸が見とれるのもわかる。
　

でも、そういう問題じゃない。


彼女は…




「あら？そちらの方は、旅の方ですか？」


「そっ、そそそそそうです！」
　

女性に笑いかけられた善逸は、噛みすぎだからとツッコミたくなるくらい噛みまくって私の後ろに逃げ込んだ。

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