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killing night 84 ページ36

私がその場所に着くよりも前に、その場所にいたのはメールの主だったようで私が来るのをわかって鋭い目つきでこちらを見ていた。

「やはり、来たか。」

『彼らの命は惜しいですから。』

当然だ。彼ら以上の大切な人などいないのだ。
簡単に殺されてはたまったものではない。

「単刀直入に言う。俺はu.s.s.sを殺さなければならない。そのためにお前が邪魔だ。だから二度とあの船に近づくな。」

『はぁ?』

私がここに来ようが来まいが彼らはこの男の手によって殺されようとしていると、いうこと?

この男の呆れた発言に失望し、私は今すぐに首を切り落とそうとした、その時。

「軍人違犯事件。」

その男が静かに言い放った言葉。
それはうらたの過去の出来事。それも本当に知る人ぞ知ること。

「断罪違犯事件、一家殺人事件、緑色瞳女学生殺人事件。あいつらのことだったらもっと色んなことを知ってるぞ。俺を一般人だと思うなよ。何も手ぶらでここに来たわけじゃない。」

その男から感じたのは彼らへの強い憎悪。
私の知らないこともこの男は知っている、そんな気がした。

『目的はなんだ。』

「あいつらを殺した優越感と、闇オークションでの金だ。」

様々な犯罪に手を染めたり関わってきた彼らだ。
おそらく首だけであろうとも高値で売れるだろう。

「わかったなら、あの船とここから今すぐ立ち去れ。」

なんとなく確信した。
今の私ではこの男を確実に殺す方法がない。
殺せたとしても私と互角でこの男が死ぬ時は私も死ぬということになる。

他の方法を考えた時私の頭はこれしか浮かばなかった。

『緑色瞳症候群。あなたも知っているでしょう。』

「もちろん、折原の妹が…」

『私は今も緑色瞳症候群にかかっている。』

男の目の色が変わり唾をゴクリと飲み込む音が聞こえた。
次の瞬間男は私の腕をガッと掴み目をぎろりと覗き込んだ。

「じゃあ、お前でいいや。あいつらに大分大事にされてるみたいだし、お前が売られたことを知れば絶望するだろうなァ」

実に下賤で汚い。
それでも今私が無謀なことをせずに彼らを守る方法はこれしかない気がした。

もうみんなと会えなくなる、愛する人に直接愛を伝えられない。
でも彼らがこの世のどこにもいなくなってしまうことよりも100倍マシだ。

約束、守れなくてごめんなさい。

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霧雲 - 推しのうらたんと・・・?っっは!体が透けている・・・?・・いい人生だった・・・! (2021年8月8日 23時) (レス) id: 85272682ce (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白かったです! (2018年12月21日 2時) (レス) id: 24d7937625 (このIDを非表示/違反報告)
緑のさくら(プロフ) - 終わってしまったああぁぁ!!!!すっごく楽しく読ませて頂きました!表現力が高くて、透明感がある表し方で、もう何から何まで全部好きでした!!表現を学ぶのにとても勉強になりましたね!wお疲れ様でした! (2018年12月21日 0時) (レス) id: cc75d0bcae (このIDを非表示/違反報告)
うめた。(プロフ) - 相原宙さん» 誤字でした!ご指摘ありがとうございます! (2018年12月8日 1時) (レス) id: 6ac6c419a5 (このIDを非表示/違反報告)
相原宙(プロフ) - 74の大切って言った後なんですけど、「うらたの私への大変」って「うらたの私への大切」ですか? (2018年12月7日 22時) (レス) id: bc22572701 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うめた。 | 作成日時:2018年11月15日 17時

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