殺し屋やってるらしい。【浦島坂田船】 (ページ19)

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killing night 18 ページ19

志麻に勧められた風呂から上がるとすぐにセンラが待っていた。

『どうかしました…？』

「1人で動くんは大変でしょう？」

そう言い私に手を差し出した。
頑張れば1人でも戻れそうな気もして手を取るか考えていたが私が答えを出す前にセンラは私の手を掴みゆっくりと歩き出した。

『ありがとうございます…』

「やめへん？その敬語、しばらくはここにおるんやしやりずらない？」

『わかった…』

『ひとつ、聞きたいことがある。』

「何？」

私の問いかけに笑顔でセンラは答える。
なんとなく予想していたこと、もしかしたらそうなんじゃないかってこと。

『センラたちはu.s.s.s？』

初めて坂田に会った時の気が私を怒ったあの男と似ていたから、それに志麻とセンラからも似たようなものを感じたから。

腕の立つ殺し屋ほど普段から殺気を隠して生活しているのだ。意識的ではなくとも潜在的にそうなるように体が覚えこんでいる。

確か、ここに住んでいるのは4人だと聞く。
坂田とあの男が仲間だというのなら彼らがu.s.s.sだと考えるのが妥当だと感じた。

「………そうやよ。」

センラはそれ以上は何も言わずに私を元いた部屋へ戻し、ベッドの上へ座らせた。

「Aは綺麗な目をしとるんやね。」

センラは私と目を合わせてまじまじと見つめた。
まるでそれより奥を見るかのように.…。

「リーダー…あ、うらたんにはそのうち会えると思うけど心配だから僕も同伴するで。」

うらたん…もう1人の男の名前だろうか。
私は相当恨まれているから心配だから同伴するという意味だろうか。
まだ出会って数時間しか経っていないのだがセンラの優しさが時折見える。
女性の扱いがいい意味でうまい。きっとモテるのだろう。
「まぁ、まだ体を安静にせんと、今日はもうねーや。おやすみ。」

センラのその一言でグッと眠気がやってきた。
まだちゃんと横たわっていないのに私はしっかりと目を閉じて深い眠りへ入ってしまった。