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killing night 16 ページ17

「なぁ!お腹すいてへん?」

センラが入ってきた時に開けっ放しにしてしまったのか少し開いた扉からひょっこりと顔を出す赤髪の青年。


「せっかくだからなんか食べーや。坂田がせっかく持ってきたんやし。」


毒なんて入ってませんよとセンラが促すものの最初からそんな疑いをかけてもいなかったので首を横に振ることなく渡された食事を手にした。

「やっぱり近くで見る方がもっと綺麗やんな!」

私はこの赤髪の男を知っている気がする。
昨日、私に依頼をしてきた男だ風貌と雰囲気からなんとなく殺し屋であることはわかっていたのだがまさか自分を狙ってやったこととは到底思いつかなかった。

『あなたは坂田…?』


「は…なんで坂田の名前知ってるん。」


「昨日会ったからやねんもんなー?」


「はぁ?お前本名名乗ったんか?あほちゃう?」

「だって、偽名とか考えたんやけどひろしとか太郎とかしか出てけーへんくて、それやと怪しすぎるから本名の方がかえってまだバレへんかと思ったんよ!」

坂田は恐らく純粋なのだ。嘘のあんまり得意ではないんだろう。だからこそ坂田のその判断は正しかったのだと思う。

だが私は特に人の名前に興味関心などは一切ない為仮にあの時坂田が自分をひろしや太郎と名乗ったとしても特に疑いの目をかけることはなかっただろう。

「なぁ、名前聞いてへんかった。教えて?」

『A。』

「Aか…綺麗な人には綺麗な名前がつくんやね。」

『坂田、多分変わってる。』


「そーお?」


「おーい、何故、坂田にはそんなに積極的に話すんだーい。」

志麻が割り込むようにして会話に入ってくる。

たしかに志麻とはまともな会話のキャッチボールはしていないような気がする。

決して嫌がっているわけでもないし、坂田が特別好きというわけでもない。

坂田はなんというか…

『坂田は、かわいいから。』

私がそう声に出した途端志麻は目をまん丸にして硬直し、センラも最初の一瞬は目を丸くしたがすぐにどひゃと大笑いをし始めた。

「そんなことないと思うけどなぁ…」

私は自分が変なことを言ったつもりはなかった。

これはあまり口に出すべきではなかったと少し後悔する。

「まーしー、坂田とAがちょっと仲ようしとるからって嫉妬せんの。Aがしょんぼりしてますよ。」

「嫉妬なんてしてへんわ!」

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神楽 - いいですね〜!!もっとイチャついてほしいっす←更新頑張って下さい! (2018年11月4日 2時) (レス) id: b691fd4806 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うめた。 | 作成日時:2018年10月22日 22時

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