似た者親子side夏油 ページ2
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「げとう!」
「Aちゃん」
待ち合わせの場所にやってきたのは、Aちゃんとその父親だった。
この前の迷子の件でお礼をしたいと連絡を貰ったのだ。
お礼を言われることのことをした覚えは無いのだけれど、父親の圧に負けてしまった。
親子揃って押しが強いんだな…。
「夏油傑さん…ですか?」
「はい」
「その節は、うちの娘がお世話になりまして…、あれからこの子、貴方の話ばっかりで」
「そうなんですか?」
「ええ、特に前っ…いえ、なんでもないです」
今絶対前髪って言おうしたな、この人。
一体この子は私の何を話したんだろうか…。
どうせろくでもないことだろうと思っていると、くいくいと服の裾を引っ張られる。
「げとう、はやくいくぞ」
「え…、どこに?」
「ぷりきゅあすたんぷらりー!」
本当はお礼ではなく子守りの依頼なのでは__?
そして父親は、仕事がありますのでと申し訳なさそうに帰って行った。
あの元気そうなおじいさんじゃダメだったのか…。
「じっちゃん、にわをセグウェイでばくそうして、おいけにつっこんでギックリごしになった」
「おじいさんアクティブすぎないかい?」
「Aが、いいとしして!ってしかっておいた」
五歳児に叱られる七十五歳……。
池に突っ込んでぎっくり腰で済むのがすごいな。とおもわず関心していると、早く早くとAちゃんに服を引っ張られる。
「分かった。分かったから。Aちゃん、手を繋いでおこう。また迷子になるといけないから」
「かたじけない」
「本当に武士みたいだね」
苦笑しながら繋いだ手は、子供体温なのか驚くほど熱かった。
そしてこの後、16の男が少女もののコーナーに入るという苦行を味わうことになる。
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る一 - みたここあるような...。 (2021年6月24日 16時) (レス) id: e0197ab4b0 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - じっちゃんが凄く好きですwwwwwwww (2021年5月3日 11時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
薊(プロフ) - 続編は無いんですか?!あとこの二人の絵を描いていいですか? (2021年3月29日 6時) (レス) id: 1eff028778 (このIDを非表示/違反報告)
七夏(プロフ) - とてもおもしろいです!続きを楽しみに待ってます! (2021年3月27日 15時) (レス) id: 716685a2fc (このIDを非表示/違反報告)
ゆずポン - じっちゃんwwwwwwwww (2021年3月23日 19時) (レス) id: d6e44b6c46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨ノ | 作者ホームページ:
作成日時:2021年3月20日 0時