君は、恋人ちゃん。 (ページ7)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:44,194 hit

7 ページ7

そんなこんなで久しぶりに男達だけの食事を終わらせ服と靴のダンボールを車に詰めていると、ダンボールを一個だけ抱えた顕嵐が「ついでなので俺も送ってくれません？」とヘラヘラ近づいてきた。

顕「サクラが待ってるんで」

美「・・・はぁ、しょうがないな」

顕「ふふ、ありがとーございまーす」

そう言って俺にダンボールを押し付けて勝手に助手席に乗り込む顕嵐の背中にため息を零すと「俺はネコ達に甘すぎるな」と反省しながら渋々運転席に乗り込み、顕嵐をサクラのもとに届けた。

ねーちゃん家に帰り彼女の居ない家で俺の部屋となる一室にダンボールを運び、ミロの散歩から帰ってきたねーちゃんに「おかえりー」と声を掛けると俺の顔を見るなりいやな顔を見せて「美勇人、そこ座りなさい」と言われた。素直に正座するとねーちゃんは俺の前に座って真っ直ぐ俺の顔を射抜いた。

美「な、なに」

「言っておくけどここは私の家だからね？」

美「わかってるよ」

「あなたは居候だから」

美「・・・うん」

「家賃も私が払ってるんだから、住まわせてあげてるの忘れないように」

美「わかってるよ、」

そう返事する俺にねーちゃんは紙を取り出すと「ルール書いとく」とペンを握った。

「はい」

ねーちゃんの差し出してきた紙を見つめると、俺は箇条書きにされたそれを読み上げた。

【居候ルール】

・平日は静かに過ごす
・毎日掃除(風呂場、トイレ、掃除機)
・食事自己負担
・お互いの部屋に入らない
・リビングに自分の物を置かない
・テレビは姉優先
・土日はミロの散歩絶対
・女を連れ込む時は事前報告

美「・・・女を連れ込む時は事前報告」

「絶対守ってよ」

美「・・・うん、」

「あと、週末のミロの散歩は本当よろしく。土日は私彼氏のところ行くから」

美「マジ？」

・・・土日は好きなだけ連れ込める、ということだ。良かった。よし。