君は、恋人ちゃん。 (ページ3)

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昼飯出来たよ～～～！！！と廊下で叫んだ萩ちゃんの声に気付き２階の住人がゾロゾロ下に降りていくと、謙ちゃんの部屋はもうピッカピカになっていて「あぁ、終わるんだな」て途端に寂しくなる。きっとそう思ったのは俺だけじゃなくて、萩ちゃんもながつもそれを見て少しだけ悲しそうな顔をした。

佑「昼飯、蕎麦なの？」

慧「引っ越し蕎麦的な？」

翔「それは引っ越し先で食べるやつだろ(笑)」

美「確かに(笑)」

慧「うるせーな、蕎麦が楽だったんだよ」

怜「ふふ、とにかく食べようよ！！なんでもいい！お腹空いた！」

顕「いただきまーす」

そう言って箸を取った顕嵐を筆頭にみんなが次々と蕎麦を口にすると萩ちゃんが「そういや、7人なのめっちゃ久しぶりじゃない？」と声を上げた。

怜「年末にAが実家に帰っちゃった以来じゃない？」

佑「確かに。昼飯自体揃うの珍しい」

顕「昼飯を家で食べるのって休日だけだしね」

謙「でもここ1年くらいはみんな休日出かけてていなかったし」

慧「最後じゃないと揃わないっていうね」

翔「まぁ今年度は忙しかったよな。みんな仕事や学業に揃って恋人にも恵まれたわけなので」

慧「確かに！みんな彼女居るの初じゃない！？」

美「・・・、」

謙「あ、」

顕「一人忘れてました？」

怜「ふふ、みゅーとくん顔」

翔「まだ付き合ってねーの！？」

モロが驚いた顔でそう声を上げるから無言で隣を睨むと斜め前のさなぴーに「お前、大丈夫？」と目を向けられた。

顕「Aに騙されないようにね」

謙「Aと一番仲良い顕嵐にそう言われるって(笑)」

怜「でも、『好き』って言われてるから大丈夫だよ！」

その慰めやめてくんねぇかな、と思いながらため息を吐いて蕎麦をまた一口食べてから、「俺は待つって決めたんで」と一言だけ言うとモロが「早く告白されるといいな」と笑った。

謙「純粋に告白されるのっていいよね」

怜「確かに」

佑「宣言しちゃうのもかわいいじゃん」

逆にこの微妙な期間もいい思い出だと思うわ、と珍しくフォローを入れてくるさなぴーに感心してたら、「でも美勇人くんってさー・・・もともと告白される方の人じゃん？」と顕嵐が俺に目を向けてきた。