君は、恋人ちゃん。 (ページ17)

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美「え？」

慧「昨日Aと二人きりだっただろ」

美「・・・まぁ、」

俺がその鋭い視線から顔を逸らせば、萩ちゃんは「その顔・・・やったな」と口にして絶対やったな！と声を上げるから「しーっ！」と指を立てると急に黙っては何かを勘ぐるように俺を見つめたあと、「お前、あとでさなぴーに報告だから」と俺に言い放った。

美「萩ちゃん、それはやめて」

慧「風紀委員的によろしくない」

美「萩ちゃんだってめちゃくちゃエリカ連れ込んでるじゃんっ」

慧「俺は付き合ってるんだからいいんだよ」

美「・・・俺だって、」

とそこまで言ってしまうと萩ちゃんは目を丸くして「まさか？ついに告白された！？」と俺に詰め寄ってくるから「う、うん」と頷けば一瞬にして笑顔になって「なーんだ、よかったじゃん！」と俺の肩をバシバシ叩いた。

慧「おめでと！やっとだな！」

エ「・・・けいちゃん？」

あまりにも萩ちゃんが遅かったのか隣の部屋からエリちゃんが出てくると彼女は俺らを見つめて「何やってるの？嬉しそうだね」とニコニコ近づいてきた。俺が「あ、来てたんだ」と口にすると「うん、さっき一緒に来た」と返事をした。

エ「ねぇ、Aちゃんは？」

美「え？」

慧「Aは寝てるって」

エ「ふーん」

そーなんだーって頷いたエリちゃんがAの部屋に行こうとすると萩ちゃんがすかさず「そっちじゃないよ」と口にするからエリちゃんが俺らに「え？」と顔を向けてきた。

美「こっちで寝てる・・・」

エ「え！？」

慧「(笑)」

そう言って俺が自分の部屋を指せばエリちゃんは驚いた顔をしたのちに俺の腕をバシッと叩くと「やるじゃん！！！」と大きく笑った。

エ「へぇ～そういうこと！」

慧「(笑)」

ニヤニヤと視線を送ってくるお隣のカップルに居心地の悪さを感じて「まぁ、そういうことなんで」と消えようとしたら、急に萩ちゃんが「でもお前、付き合ったその日にってがっつきすぎじゃね？」と言ってきた。

美「・・・。」

その指摘に何も言えず黙り込んでしまったらエリちゃんが呆れた顔で萩ちゃんを見つめて「はぁ、誰が言ってんだか」と首を振ると「ほら、邪魔しないよ！」と萩ちゃんを腕を引っ張って部屋に戻っていった。