検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:61,444 hit

5人目 ページ6

.






「すみませ〜ん!ちょっといいですか?」



「えっ……?あ…は、はい…」



【5人目 : 男子中学生】



「部活帰りかな?呼び出してすみません!質問に答えてもらってもよろしいでしょうか?」



僕が喋るたびにビクッと体を震わせる中学生の男の子



背中にテニスラケットを背負っていたので、部活帰りだと察した



「…は、はい。」



「あなたの余命はあと1ヶ月です。その1ヶ月、どう過ごしますか?」



男子中学生は目を丸くして僕を見て、すぐに逸らした



重そうな口を開いたり閉じたり、言いづらいのだろうか?



「…質問難しかった?」



僕は申し訳なく思い、その男の子に「時間取らせてごめんね、部活お疲れ様!」と謝ってその場を去ろうとした



「あ、あの…!」



その時、男子中学生は僕を引き止めて言った



「……お、俺



学校…1人で……」



学校のカバンの持ち手をぎゅっと握りしめて、震える声で話した



「……す、すごいどもっちゃうし



人と関わるの苦手で、弱虫で…



……だからきっと、自分が死ぬなんてわかってて1ヶ月過ごすなんて



弱虫な俺は…ずっと泣い……てると思う…」







「……そっか。



それも一つの生き方だよね」



死ぬことなんて、簡単に受け入れられないよね



「でもさ、君は弱虫じゃないと思うよ」



「……え?」



5人目は



「だって、初対面の僕を引き止めて質問に答えてくれたじゃーん!」



現実的で人間らしい、中学生の男の子だった





.

6.7.8……人目→←4人目



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (382 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
81人がお気に入り
設定タグ:オリジナル , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

緑の白猫 - 私は彼奴にありがとうと言いたいな。←自分語りですみません (2021年4月25日 23時) (レス) id: 41276e8159 (このIDを非表示/違反報告)
ミルフィーユ - 自分の生き方を見直した上で、悔いのない人生を生きようと考えさせられました。ありがとうございました。 (2019年8月1日 23時) (レス) id: afdbcff378 (このIDを非表示/違反報告)
猫丸(プロフ) - 今回もいろいろな事を考えさせていただきました。とても感動して心温まるお話を、ありがとうございました。 (2017年8月18日 14時) (レス) id: 9f393a35b3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 素敵なお話でしたっ(*´Д`*) (2017年8月16日 17時) (携帯から) (レス) id: e1e4872697 (このIDを非表示/違反報告)
青紫@美優@松同盟(プロフ) - まねちゃんが復活して嬉しい限りです。またボードに行かせてもらいます。凄い感動しました…。 (2017年8月14日 19時) (レス) id: d4e0ee5d29 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まねみー | 作成日時:2017年8月12日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。