5話目 ページ5
チョロ松side
ゴトッ
と言う、鈍くて重い音がどこかから聞こえてきた
A「……何…今の音…」
僕とA
部屋で2人、あの日のトド松の行動をノートにまとめていた
他のみんなは朝から仕事へ行き、トド松を探しに行った
……ただそれは、十四松以外の話
十四松だけ、今日は仕事が休みだと言っていたから上でまだ寝ていた
A「……今の音…ってさ
………二階から…だよね……」
……僕らは顔を見合わせて、青ざめた
普段なら
「あぁ、十四松バット落としたのかな」って思うに違いない
……でも今はトド松がいなくなって少ししたことでも不安になる
…それに
トド松がいなくなって1週間
区切りがいい、今日の日
チョロ松「……A…
一緒に…一緒に見に行こう」
Aはコクンと頷いて、僕らは部屋を出た
______トントントン
階段を静かにゆっくり登って
A「…………」
十四松が寝ている
チョロ松「…………開けるよ…」
僕はドアノブを握りしめ、右にひねった
______ギィィ
気味の悪いドアの音でさえ身震いがして
A「……………
……は…」
……部屋の中を見ると
チョロ松「…………バット…」
…確かにそこにはバットが落ちていた
あの音は、バットが落ちた音
A「…………嘘
……嘘でしょ……………」
……でも
そこに十四松の姿はなく
チョロ松「……十…しま……つ…」
代わりに十四松の大量の写真と
ボロボロになって、血飛沫の様に黄色い液体が飛び散っている十四松のパジャマがあった
A「………
…紙………また…………」
その近くに1枚の紙が置かれていた
そっと拾うとそれは、
十四松の文字で、「助けて」と書かれてあるものだった
チョロ松「………十四松が…
誘拐………された……」
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