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進路の話や、部活の話、これから来る体育祭や文化祭や。
同級生の恋愛事情や先生の噂話。
初めて話したとは思えないほど気を許してたくさん話してるうちにショッピングモールについた。
店内には、夏休み中に旅行に行っていたのか、こんがり日焼けした家族連れがたくさんいた。
人波をかいくぐって錫来のお母さんのお店につく。
「……すみません」
「はい、いらっしゃいませ」
高校生が買うには少し高めの大人のブランドのお店に入って山本はおずおずと店員に話しかけた。
「錫来さんは……あの、みなちゃんのママはいらっしゃいますか？」
「みなみちゃんのお友達かな？錫来さんはいないわよ」
ショップの店員さんが俺と山本を交互に見てそう言った。
「お休みですか」
「違うの、昨日急に辞めるって連絡あって」
「え」
山本は俺の方をパッと振り返った。
「辞めたんですか？辞めるって言っても、色々返却するものとかありますよね？本人と会いましたか？」
思わず割って入る。
「会ってないのよ、あまりにも急だし……何かあったのかしらって心配してて……ねぇ」
奥からもう一人店員さんが来た。
「ん？どうしたの？いらっしゃいませ」
俺達の方を見て笑いかける店員さんにも話しかけた。
「みなみさんと連絡が取れなくて、心配してこちらでお勤めのお母さんに会いに来てみたんです、お仕事中すみません」
俺が頭を下げたら店員さん二人が、いいのいいの、と笑った。
「何故やめたんですか？みなみさんに……ご家族に何かあったとか？」
例えば家族が急に入院することになった、とか。
事情は色々考えられる。けど。
「それが連絡をくれたご主人は理由は言わずに辞めさせてくださいってそれだけ。事情があるなら休職という形でもいいので、と言ったのに辞めるの一点張りで」
「……」
山本と目を合わせて、少し頷きあう。
「ご実家や身内で何かあったのかしらね。本人の意思も聞きたいし引き継ぎもあるから本人と連絡とりたいんだけどこっちも電話繋がらないのよね」
浮かれたような音楽の流れるざわざわとした店内。
冷房が効いてるはずなのに流れる嫌な汗。
横で不安そうに唇をしきりに触る山本。
お母さんも、連絡が取れない？
普通なら、急に実家に何かあって里帰りしているとか、家族の誰かが急病とか。
そんな風に思うのだろうけど。
錫来の霊を見てしまったせいで、嫌な予感しかしない。
母娘で、もしくは家族で何かあったんだ。
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かき - このシリーズ大好きで何度も読み返してます！更新応援しています！ (10月28日 21時) (
レス) id: 1a835ab69b (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 一気読みしてしまいました！よしのさんの小説は本当に読みやすくて感情移入しやすいです！更新楽しみにしています！ (2023年3月4日 18時) (レス) @page37 id: 35d5ff39db (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 遅くなりましたが読みにきました♪あ〜面白い〜よしのさんの描写が分かりやすくて頭の中で勝手にドラマ化されています＼_(･ω･`)ｺﾚ大事！続きをのんびり待ってます٩( 'ω' )و (2023年2月26日 13時) (レス) @page37 id: b010e36986 (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 翔さん＆よしのさんおめでとうございます！この佳き日に二作同時に読めるなんてこちらこそプレゼントありがとうございます！翔さんとヒロインちゃんがどんなこと話してたのか知りたい！雅紀君にはどんな色が見えたのかな？桃色桜色？パチパチ弾けたソーダ水な？キュン (2023年1月25日 15時) (レス) @page37 id: 8b85446469 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 櫻井さんとヒロインの色恋もみたいかもーなんちゃって笑笑よろしくお願いします❕ (2023年1月22日 7時) (レス) @page32 id: 616dc38d65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年8月31日 7時
