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「せんせえ、」
山本が顧問の�盒兇諒�に向かって歩いていく。
クラス担任の伊沢も斜向かいに座っている。ちょうどいい。
「お、山本、どうした？」
�盒兇�俺と山本を交互に見た。
40代男性教諭とは思えない、疲れて老けた顔を俺にも向けて不思議そうにしてる。
「みなちゃんと連絡とれましたか」
「いや、でもわざわざお父さんに電話するのもな、と思ってたとこで……ねぇ伊沢先生」
呼ばれた伊沢がぱっと目を上げる。
「実家にでも帰ってるんじゃないの？」
こっちは30代の女性教諭。
化粧気が無くて、地味な髪型と、口調は荒いが信用できる先生だ。
「君ら仲良しだったっけ？」
「ちょっと色々あって」
「まぁいいけど。錫来がどうした？」
「携帯も繋がらないし、家にもいないし、私にも連絡しないで2日も無断欠席なんて変です」
山本が必死に二人にそう言う。
「喧嘩でもした？大げさじゃない？」
ちょっとイラッとした。
事なかれ主義だってことがありありとわかる。
「じゃあ俺連絡しますから父親の会社の番号教えてください」
「ダメダメ、教えられない」
「じゃあかけてください」
「はぁ、もう、仕方ないなぁ」
面倒くさそうに伊沢先生から生徒カードを受け取って、電話をかけ始めた。
面倒なんだな、と思うと腹が立ってくる。
しばらくして、先生の表情が怪訝なものに変わる。
「先生？」
「……出ない、本日の業務は終了しましたって留守電」
「出ない？平日の5時に？」
「かけ間違えたか？」
�盒兇�もう一度かけ直して、首を振った。
「出ない……なんで？」
「先生、その会社どこですか？」
「Sカンパニーってとこだけど、錫来の親が社長で……」
「社員も一人なんですか……？」
「そんなわけ無いと思うけど」
「……連絡がつかない……ってことですか」
「住所はここなんだけど」
先生はさっきまでダメダメとか言ってたのに俺達に住所を見せてきた。
「私行ってみます」
山本はもうすでに半泣きだ。
それを見て担任の伊沢が慌てた。
「お母さんはの職場は？」
「一昨日仕事辞めたって。職場の人もお母さんと連絡取れないっていってました」
「……え、なにそれ」
俺の言葉に�盒兇�さすがにちょっと慌てる。
伊沢が机の上を片付け出した。
「ここの会社なら帰り道だから寄ってみる、今日車だし」
「私も連れて行ってください」
山本が必死にそう言う。
「俺も行く」
「生徒二人ならまあいいか、行こうか」
伊沢が困った顔で立ち上がった。
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かき - このシリーズ大好きで何度も読み返してます！更新応援しています！ (10月28日 21時) (
レス) id: 1a835ab69b (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 一気読みしてしまいました！よしのさんの小説は本当に読みやすくて感情移入しやすいです！更新楽しみにしています！ (2023年3月4日 18時) (レス) @page37 id: 35d5ff39db (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 遅くなりましたが読みにきました♪あ〜面白い〜よしのさんの描写が分かりやすくて頭の中で勝手にドラマ化されています＼_(･ω･`)ｺﾚ大事！続きをのんびり待ってます٩( 'ω' )و (2023年2月26日 13時) (レス) @page37 id: b010e36986 (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 翔さん＆よしのさんおめでとうございます！この佳き日に二作同時に読めるなんてこちらこそプレゼントありがとうございます！翔さんとヒロインちゃんがどんなこと話してたのか知りたい！雅紀君にはどんな色が見えたのかな？桃色桜色？パチパチ弾けたソーダ水な？キュン (2023年1月25日 15時) (レス) @page37 id: 8b85446469 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 櫻井さんとヒロインの色恋もみたいかもーなんちゃって笑笑よろしくお願いします❕ (2023年1月22日 7時) (レス) @page32 id: 616dc38d65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年8月31日 7時
