男に免疫のない女 ページ4
「言ったでしょ？私ほんとにこういうの駄目なんだから！言ったよね？」
「言ってた」
「怖いよ、ひどいよ……」
声が震える。
「こんな悪い男もいるから気をつけろよ」
「……」
「面倒見のいい女って大抵このパターンで家に引きずり込まれるよな？」
「知らないよぉ」
「え？泣いてんの？」
「こんなことで泣かないもん！」
うそ。泣きたい。
自分の間抜けさに泣きたい。
「言っとくけど俺は俺のことが大好きで俺の言いなりになる女しか手出さないから警戒しなくていいよ」
「……」
「無理矢理手を出して引っかかれたりしたら最悪じゃん？」
「経験あるの？」
「ある」
「……悪い男だ……遊び人だ……」
「そりゃあね、俺すげーモテるもん」
もうやだ。
櫻井さんが段々悪い男にしか見えなくてホントやだ。
櫻井さんがテレビをつけようとテーブルのリモコンに手を伸ばす。
それを見てビクッとしたのを櫻井さんが見て、苦笑してる。
「……櫻井さん酷い」
「そんなとこにしがみついてないでこっちおいでよ」
「嫌だ」
「じゃあずっとそこにいていいよ、何飲む？焼酎でいい？」
櫻井さんがキッチンに立った。
慌ててソファに回り込んで距離をはかる。
怖い。
「お水でいい」
「は？飲み比べどうすんだよ！」
しかめっ面でこっち見た！
びくびく。
「もう負けでいいよ！ほんとに潰れたら私そこら辺で寝ちゃうもん！」
「そこら辺で寝てるとこ見たいなぁ、じゃあ水ね、焼酎入り」
櫻井さんひどいよ！
「やだー！」
「はいはい」
「ひど……」
「はいはいはい」
床にべったり座ってソファにしがみついたまま櫻井さんを睨んでたら、櫻井さんがそれを見て眉を下げて笑ってる。
「可愛い」
「可愛くない！可愛い女はこういうときこんな感じにならないよ！」
「どうなるの？」
「知らないよ！ハードボイルド女はこういうときどうするか知らないもん！」
「ハードボイルド女？」
櫻井さんが私に餌を与えるみたいに、ちょっと離れたところに焼酎の水割りを置いた。
「そんな遠くに！」
「こっちまで取りに来い」
「うー」
櫻井さんをソファの陰から睨む。
「めんどくせー！」
あはは！って楽しそう。
「お持ち帰りされるなんて不覚……！」
「ハードボイルド女って何？」
「ああ、あのね？」
「うん」
櫻井さんがちょっと近づいた。
「わ！来ないで！」
「顔が見える位置に座っただけ！」
「……」
私の警戒してる姿を見てまた笑われた。
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いろは(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！！TwitterのフォローをさせてもらったのですがDMが送れずこちらから送らせてもらいます。SUZUIROというアカウント名です！ (10月5日 20時) (
レス) @page47 id: 7b03d9df09 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 完結、おめでとうございます！よしのさんのお話はいつも楽しく読ませていただいています！ (2020年3月25日 20時) (レス) id: 29ae961861 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - よしのさん、こんにちは！とにかく、とにかーく面白かった！一気読みしました！久しぶりに朝方まで（徹夜に近い）読んでいました。もう本当に読むのが楽しいってこういうことなんだって思いました！ (2020年3月10日 11時) (レス) id: 6cd0f843d6 (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - おもしろかったー！一気に読みました！読後感がスカッと爽やか(^O^) ありがとうございました！ (2020年3月1日 9時) (レス) id: f390aacf74 (このIDを非表示/違反報告)
mikoto020707(プロフ) - 毎回更新を楽しみにしてました。終わってとても寂しいです。両思いになってからも櫻井さんが振り回される続きが読みたいです。よろしくお願いします。 (2020年2月27日 9時) (レス) id: 285ed8c737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2020年2月11日 8時
