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もくもくとご飯を食べ終えて、二宮先輩のお母さんにたくさん話しかけられて、適当に相槌を打って、まあ、いい人そうで、ほっとした。
だけど、自分の母親になるとか、ちょっと考えられないというか。
幸せそうな二人を見ながら微笑む二宮先輩がちょっと怖い。何考えてるのか全然わかんない。
もう一緒に住んじゃえばいいのに。
俺は別にいいよ？あ、Aは嫌かなぁ？
って二宮先輩が言い出したせいで、一緒に住めば素敵な利点なんかを話してる三人にため息が出た。
二宮先輩が私をじっと見てる。
この人が私のお兄ちゃんってのも無理。
「ね、Aと二人で話したいんだけど」
「え？」
「話したい」
琥珀色の目。
きれい。
もうちょっと近くで見たくなって、うん、って思わず頷いた。
「じゃあ、お邪魔してもいいかな」
「……うちに？」
「一回見てみたいじゃん？これから住むことになるだろうなってお家」
「……」
「そうと決まれば」
二宮先輩が立ち上がる。
「いこ！お邪魔しにいこ」
二宮先輩のお母さんもそうね、って頷いてお父さんも、嬉しそうに立ち上がった。
私の意見は完全無視されてる。
二宮先輩に操られてる気分だ。
車の中ですっかり仲良くなったような二宮先輩とうちのお父さんを盗み見て、ため息が止まらない。
うちについたら、おじゃしまーすって、二宮先輩が入ってきた。
自分ちに二宮先輩がいるという不思議な違和感と、ああ、この風景見たことある、みたいな妙な既視感に、頭がくらくらした。
「お前の部屋どこ？」
「私の部屋？」
「ちょっとお前と話をつけときたい、早急に」
「……嫌だ、二宮先輩を自分の部屋に入れるなんてやだ！」
二宮先輩が私を不思議そうに見下ろして、それもそっか、って頷いた。
「じゃあ、お父さん！A借りるね！近所探索行ってくる！」
「ついでに明日のパン買ってきてー」
「いってきまーす」
そう言って、先輩が私の腕を掴んで外に出た。
この短時間で旧知の仲みたいになってるのはどうして？
私だけが異端みたい。
わたし。
わたし、邪魔者だわ。
私さえいなかったら、話はスムーズなのに。
「たしかね、この辺にコンビニが……あった。この辺便利だな！本屋もあるし……駅まで歩いて10分。ガッコまでも歩いていける」
「……」
「あと一年、快適に過ごせそうー」
「あと一年？」
「うん、一年我慢してよ、俺出て行くから」
「……え？」
二宮先輩が、ふ、と真顔になった。
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なるちゃん(プロフ) - うわーん！ 涙涙、、、 カズくんがお兄ちゃんでよかった！！ (2018年1月29日 10時) (
レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
こずえ(プロフ) - こんばんは。いつも読ませて頂いてます。年の近い兄ってこんな感じなのかなって想像しながら読んでます笑 冷たくしてしまうお兄ちゃん…素直じゃないですね〜 これからどうなるのか楽しみです！ (2016年5月13日 23時) (レス) id: bf5dbd1af4 (このIDを非表示/違反報告)
るこ(プロフ) - こんにちは♪お兄ちゃんたらっ///本当に素直じゃないんだからと、悶ております♪今度はいつ、甘やかしてくれるのかしらん♪ (2016年5月13日 14時) (レス) id: c20acea42a (このIDを非表示/違反報告)
梨沙(プロフ) - お兄ちゃんのバカ！でも好きで好きで死にそうです。今日はどんなウィンクで殺しに来るのかと♪(´ε｀ ) (2016年5月13日 13時) (レス) id: e385bf4ae4 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - 我のアホな行動、言動にズドーンと堕ちてた、けど、やっぱり読みたくなってしまう…(T＿T)ｼｭｰﾝ (2016年5月13日 13時) (レス) id: 76d9f58a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年4月22日 14時
