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翌日。
お弁当を全員分作って、2つ持って家を出た。
お兄ちゃんに持って行って、怒ってやらなきゃ！
ドキドキしながら授業が始まる前の時間に、下駄箱に行って、お兄ちゃんが来るのを待つ。
ギリギリになって、やっとお兄ちゃんを見つけた！
「おにいちゃん！」
「朝からうるさいのがいる……」
「ちょっと！昨日どこに泊まったの！」
「……うるせ」
「松本先輩から電話あったんだけど！」
「良かったじゃん」
知らん顔しながら私の前を通りすぎる。
「あの女って誰！」
「お前俺の何？」
「妹です！」
「彼女ならともかく妹なら答える必要感じない」
「じゃあ今だけ彼女！どこいってたのよ！」
「彼女？」
お兄ちゃんが立ち止まって私を見下ろした。
急になんだか優しい笑顔。
「A？」
「……はいっ？」
「髪おろさないの？」
「……今日は、体育が……」
「おろしてるほうが似合ってるのに、サラサラで、ま、そっちもいいけど」
「……」
「なんでもいいよ、可愛い」
「おにーちゃ……」
「なんつって、バーカ！うええ、嘘でも気持ち悪ぃ！」
うわーうわーうわー！
何今の！
彼女にあんな感じなの？
気持ち悪いって、なによ！
「これでも喰らえ！」
「は？」
お兄ちゃんの手の中にお弁当箱を乗せる。
「え、まって、お弁当」
「昨日は残さず食べてくれてありがとう……」
「相葉さんが食ったんだけどね」
嘘つき。
お兄ちゃんは嘘つきだ。
「今日も作ってきた、ハートは、やめといた」
お兄ちゃんがふ、と笑った。
「今日は何」
「カレーコロッケと、鮭と玉子焼きとほうれん草のおひたし」
「腹減ってきた……」
「朝ごはんは？」
「食ってない」
「……これ！」
お兄ちゃんに、ちっちゃいドーナツを手渡す。
「なにこれ？」
「おやつだよ！」
「……」
「今日は、帰ってきてね……」
「……うん」
「お母さん、心配してるよ……」
「わかってるよ、わかってるんだってば」
お兄ちゃんが私を見下ろした。
「お父さん、俺の言った通りだったでしょ」
「うん」
「溺愛されてる、って言ったでしょ」
「うん」
「じゃなきゃお前みたいなおめでたいタイプに育たないよ」
お兄ちゃんが、苦笑い。
「さっき予鈴なってたけどお前大丈夫？」
「……あ！」
「べんとサンキュ！」
お兄ちゃんが、びっくりするくらい可愛い笑顔でそう言って走っていった。
ドキッ！としたのは、絶対に気のせいなの。
うん、気のせい。
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なるちゃん(プロフ) - うわーん！ 涙涙、、、 カズくんがお兄ちゃんでよかった！！ (2018年1月29日 10時) (
レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
こずえ(プロフ) - こんばんは。いつも読ませて頂いてます。年の近い兄ってこんな感じなのかなって想像しながら読んでます笑 冷たくしてしまうお兄ちゃん…素直じゃないですね〜 これからどうなるのか楽しみです！ (2016年5月13日 23時) (レス) id: bf5dbd1af4 (このIDを非表示/違反報告)
るこ(プロフ) - こんにちは♪お兄ちゃんたらっ///本当に素直じゃないんだからと、悶ております♪今度はいつ、甘やかしてくれるのかしらん♪ (2016年5月13日 14時) (レス) id: c20acea42a (このIDを非表示/違反報告)
梨沙(プロフ) - お兄ちゃんのバカ！でも好きで好きで死にそうです。今日はどんなウィンクで殺しに来るのかと♪(´ε｀ ) (2016年5月13日 13時) (レス) id: e385bf4ae4 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - 我のアホな行動、言動にズドーンと堕ちてた、けど、やっぱり読みたくなってしまう…(T＿T)ｼｭｰﾝ (2016年5月13日 13時) (レス) id: 76d9f58a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年4月22日 14時
