４、その違い ページ4
「あら。じゃ、仔羊ちゃん逃げられちゃうかもしんないわけね」
「狼くんが何と言うかが問題なわけで」
ニノくん？と櫻井くんが二人で話してる。
「だよねー！」
「相葉さんは早くオケ部に戻ってね」
ニノくんが、ぷくくくって笑いながら言う。
「だからー！俺はきょーから！」
「ん？相葉ちゃん」
新しい声。
「あ！ぶちょー！おれ、きょーからブラバン入ってもいい？」
「いーけど、オケ部辞めてからね」
「つめたぁい！」
小柄でふわふわした雰囲気を漂わせた男の子が、私を見下ろした。
「おんなのこ……」
「……」
「テンコーセーか！」
「はい、あの」
「Aちゃんでーす！よろしくね！」
相葉くんが、顔をしかめた。
あ、ウインクしようとして失敗してるんだ！
「入部希望……で、えと」
「ここブラバンだけどいいの？」
また言われた。
皆がくすくす笑ってる。
「……」
「オケ部はあっちだよ、相葉ちゃん、このこ連れて行ってあげてよ」
「彼が部長の大野。そしてこいつが二宮。オケ部の部長の彼が相葉。名前と顔は一致した？」
櫻井くんがキランって、笑った。
でもこの笑顔、偽物だ。
大野くんと二宮くんと相葉くんに向ける笑顔とは全く違うもの！
「ええ、まぁ」
面接みたいに３人がわたしの前に座ってる。
狭くないのかな。
ぴったり。
ニノくんは、二宮くんって言うんだ。
また目があった。
ん？って顔で私を見て、ぷくく、って笑った。
う！
今。
なんかぞわ、っと背中に電流が。
じー。
何で見つめ合ってるんだろ、私達。
でも、なんだか目が離せなくて。
ああ、この茶色いキレーな目のせい……
「で、うちはブラバン。部員はあと一人松本って男がひとりいる。彼のことは後で説明するとして」
「あ、はい」
櫻井くんの言葉にやっと目が離せた。
櫻井くんはシャーペンをくるくる回しながら、時々こめかみをトン、と叩く。
「まず部員数。相葉くんはまだオケ部だから、ここは同好会になっている」
「はい」
「うちとしても、君が入ってくれたら部に格上げだから歓迎したいところだか、残念ながら女子は君だけ。紅一点になる」
「……はい」
「それに。オケ部は我々がぬけたあと、今何人だ？」
「翔ちゃん達が抜けたから、98人、俺が抜けたら97人!」
相葉くんがニコニコして言う。
「と、まぁ、あちらがコンクールでも金賞は当たり前、全国大会常連のわが校の誇り、オーケストラ部というわけ」
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みゅう(プロフ) - 解放ありがとうございます。涙。だいすきです。。 (2019年10月20日 22時) (
レス) id: 94596ebf5a (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - この学校に通いたいです。。こんな青春したい。。よしのさんのお話すごいツボです〜 (2016年1月6日 22時) (レス) id: 8994b070b7 (このIDを非表示/違反報告)
RAITO - こんにちは!!RAITOと申します。読ませていただきました。今までとは少し違うテイストの物語でわくわくします《*≧∀≦》青春の甘酸っぱい香り!! (2015年6月27日 11時) (レス) id: 485e47e579 (このIDを非表示/違反報告)
ちょりん(プロフ) - 高校までの6年やってたユーフォが出て浮かれてたら、最近始めたコンバスが！しかも担当が！勿論話も楽しくて(><)何があるのかドキドキしてます！ (2015年6月10日 1時) (携帯から) (レス) id: 83acbf6b6f (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょか(プロフ) - 青春、ＳＦ、長編、どんと来〜い♪ 楽しいです。切なさもありつつ、和の避けたかった未来、それでよかったのか和と、分からないまま 和を叱咤激励、主人公ちゃんを応援しながら日々過ごしてます。 (2015年6月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 0bab093355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年5月30日 17時
