To love is to suffer (ページ3)

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『浅利さんとは？仲良くやっていけそう？』

「浅利くん、実は良い奴みたい。俺と一緒で人見知りなのかもな。」

浅利さんて人見知りなんだ？
ドラマ始まる前の顔合わせでは、チッスしか言わなくて苦手なタイプだって言ってたけど。

『智くんもなかなかの人見知りだもんねぇ。楽しい？今の現場』

「楽しいよ、10代の頃から知ってる奴ばっかだし、比嘉さんは違うけど。医療ものってさ、やっぱ難しいけど勉強になる事多いよね。今回は口数少ない役だしさ、表情で伝えるのが難しい。」

『確かに。セリフ少ないと、それはそれで難しいよね。智くん、もう眠いでしょ？シャワー浴びて寝よっか？』

「眠い。俺、先浴びていい？」

『いいよ。今着替え持ってくる。』

部屋着を智くんに渡して、浴室に向かう背中を見つめる。

仕事で疲れてるのに、わざわざ会いに来てくれた。
彼の背中を見るだけ、愛しさが溢れてくる。

きっと彼以上にわたしに愛をくれる人はこの先現れない。
彼以上に人を好きになる事なんてない。

きっとこの先上手くいってもいかなくても
これが私にとって最後の恋だと確信した瞬間だった

『明日何時に起きる？』

『智くん？』

ベッドに入って時間を確認しようと声を掛ければ、すでに智くんは入眠モードで…

『7時に起こせばいい？』

肩を軽く揺すりながら確認すれば、うんと小さな声で返事をして頷き返してくれる。

携帯にアラームをしっかりと7時にセットした事を確認して部屋の明かりを消した。

『おやすみなさいッ』

目蓋を閉じた彼が愛し過ぎて、一瞬触れる程度の軽いキスを唇に落とす。

「今チューすんの無し。寝れなくなるだろ？」

『大丈夫、寝れるから。ほら、智くんおやすみ！』

仰向けで寝る智くんに寄り添うように横を向く。

さあ、寝ようと目を閉じて 10秒もしない内に

「続きする？」

『しない。明日早いよ、智くんにとっては。』

目を閉じたまま返事をする。

「ホントに続きしないの？」

この言葉に乗っちゃダメだ。会話を続けると智くんはいつまで経っても寝ないから。

頑張って返事するのを我慢しているけど、目を閉じてても分かるぐらいの強い視線を感じる。

「怜理、寝た？

ねえホントに寝たの？」

『……』

「マジで？」

『ふふっもう寝ようよ！なんで笑わせるの？』

「俺のせい？怜理が寝たフリするからじゃん！」