検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:109,629 hit

女優(妻)×ユニット活動 ページ20

2 weeks ago

「帰って来るの年明けてからだから」

『うん』

「順調にMV撮り終わったら1月2日に帰国できると思う」

『分かった、大変だと思うけど頑張ってね』


智くんが歌手活動を本格的に再開するにあたって新しいMVを撮影するためにアメリカに行くことになっていた


リビングで大きなスーツケースを広げて荷造りをするパパを見て、息子の智明(ともあき)は不思議そうな顔でジィっとパパの様子を見守っている


まだ2歳にもならないあきくんには分からないかなぁ?

パパがしばらく帰って来ないと分かれば、ご機嫌が急降下するのは明白なだけに出来るだけギリギリまで内緒にしていようと思っていたけど、智くんは「俺から話す」と荷造りを始めた頃に言い出した



「あき、それ要るから持ってかないで」


あきくんはせっかく智くんが詰めた洋服を引っ張り出して丸めて遊び始めてる


「あっ♪あーー」

「これ、パパ要るんだって、ちょうだい」

「あい♪」


一通り荷物のパッキングが終わると智くんはパタンとスーツケースを閉じて、近くにいるあきくんを抱き上げる


『明日で良いんじゃない?』

「直前に言う方がズルいでしょ」

『……』


パパに抱っこしてもらってご機嫌のあきは右手を子ども部屋の方へ伸ばして、一緒に遊んでアピールを必死にしてるけど、……天国から地獄だねぇ、あきくん


「あっ、パパ、あーー」

「あき、パパちょっとお話あるから聞いてくれる?」


あきくんのギュッと抱きしめて、ゆっくりとソファに座る


智くんにそっくりのクリっとした瞳が「遊ばないの?」と不思議そうにパパを見上げている



「あき、パパね、明日からお出かけするの。

しばらく帰って来れないけど、ママの言う事よくきいて賢くして待っててくれる?」

「うぅ? パーパ、パッ」

「智明、お利口さんで待ってられるよな?」

「パァ!」


まだ1歳とそこそこしか生きてない幼児相手にも真剣にお願いしている智くんがちょっと可愛い


お仕事のことなんだから仕方がないとわたしは思うけど、「親がいない事を当たり前にしたくない」と言っていたのを思い出した


「待ってられる? ママと一緒に」

「…」

しばらく父子で見つめ合ってコクンと軽く頷いたあきくんだけど、今のは意味も分からず頷いてるなぁ

「パパも♪」

「……パパはお仕事でいないから、あきとママの2人で待ってるんだよ」

「あい♪」

21→←19



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (83 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
357人がお気に入り
設定タグ:山下智久 , 恋人 , 夫婦   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:water lily | 作成日時:2017年11月12日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。