Will you Marry me? 4th season (ページ38)

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生まれたての娘を見た時は感動したし、心の底からAに感謝した

初めて抱っこした時は「この子を守るんだ」と柄にもなく思った事を覚えている

でも、正直な話、

新生児室にいる数人の子どもを見た時、どれが自分の娘か分かるかと聞かれたら、答えに詰まるというのが本音だったりした

こんなんで父親としてやってけるかなと一抹の不安を抱いたりして、子どもの為に死ねるかと問われたら「無理」と答えたと思う

だけどAと揃って一花が退院して同じ空間で生活をし始めるとそれも一気に変わった

今、同じ質問をされると「もちろん、喜んで犠牲になるよ」と即答するね、俺は

最初は「どっちに似てるの？」と相葉さんに聞かれても「そんなの分かんねえよ」と言ってた

先週、珍しくうちに遊びに来たリーダーに「一花は目はパパで、口元はママに似てんだね」とボソッと言われて、「やっぱ、そう思います？」とニヤけるぐらいには一花の顔もはっきりしてきた

子どものいる生活なんて全く想像していなかった俺は、漠然と赤ん坊はベビーベッドで寝かされているものというイメージがあった

3人暮らしが始まってすぐの頃、Aが当たり前のようにリビングに一花を連れて来て、ラグの上に寝かせた事があった

リビングのテレビの前には朝方までやってたゲーム機が散らかってた

寝かされてる一花をぼーっと見てると、何かの拍子で一花の手にゲームのコードが入って、それをギュッと握りこんだ

それを見た時に「ゲーム片付けなきゃな」と純粋に思って、一花の手からコードをゆっくり抜き取って、
これが親になるって事なのかなと自惚れながらゲームを片付けた

それを見てたAはちょっと驚いた顔をしてて、
「一花に壊されたら困るでしょ」なんて照れ隠しで目も合させずに言った

生後4ヶ月の一花はまだ2時間以上続けて寝るのは無理みたいで、寝ては起きてを繰り返す

その度にAは眠い目を擦りながら母乳をあげたり、抱っこしてあやしたりをする

俺はAみたいには出来ないけど、一緒に起きる事はできるとAと同じように顔を覗き込んだり、「何が気に入らないんだよ～」とボヤいたりしている

朝になってリビングで一花をあやすAに昨夜の事をイジるとちょっとムッとしたように「パパは意地悪」発言をされて、

「その顔も可愛いけどね」

Aには聞こえない程度の小声で笑った後、食器を片付けてからAと一花の元へ行く