Will you Marry me? 4th season (ページ26)

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朝ごはんが運ばれて来て、売店で朝食を買って来た和くんとベッドに座りながら食べる

朝のニュース番組では、昨夜の内に和くんが生まれた事を報告して、事務所が代理でコメントを出してくれていた

それが放送されると、またスマホがうるさく鳴る

和くんはチラっと自分のを確認すると「克実さんだから別にいいや」と電話に出ずに放置してしまう

もう一度電話が鳴って、今度は相手を確認した後に出る

「あー、家にはいない。

うん、まだ病院にいるから、病院に迎えに来てよ、はい、じゃあ」

『大丈夫？』

「うん、マネージャー

病院まで迎えに来てって頼んだ

ねぇ？俺あと30分で迎え来るよ」

『そっか、ちゃんと寝れなくてごめんね』

家に帰らず病院に泊ったから、和くんはきっとよく寝れなかったと思う

「いや、それは別に平気だけど」

『うん』

「あと、30分だから、もう1回抱っこしてから行きたい」

『あぁ！なるほど』

赤ちゃんを連れて来てってことね

この病院は母子別室だから、一緒にいたい時はナースステーションまで迎えに行かなきゃいけない

『よいしょっと、お姫様を迎えに行って来るね』

出産を終えたとはいえ、まだ少し膨らんでいるお腹を気遣いながら病室を出る

近くにいた助産師さんに名前を伝える

透明なガラス越しには5人の赤ちゃんが並べられていた

「二宮さん、リストバンドお願いできますか？」

『はい』

入院と同時に左手首にバーコードの書かれたリストバンドを着けて、生まれてすぐにうちの子にも同じリストバンドが着けられていた

ピッと電子音が鳴った後に助産師さんにクベースを渡される

「はい、じゃあお願いします」

コロコロと転がして病室に着くと和くんが嬉しそうに中を覗く

クベースの中から直接抱き上げるのは怖いみたいで、丸イスに座ると早くと言わんばかりに手を出して来る

『パパもうすぐお仕事に行っちゃうから、それまで抱っこしてもらおうね』

和くんの腕にお姫様を預けるとせっかく気持ちよく眠ってるのにと眉間にシワを寄せたけど、すぐに落ち着いたのかスースーと眠り続けている

「お姫様の名前だな」

『何か候補は思いついてるの？』

「いや、全然」

『・・・そっか』

「顔見てから考えようと思ってたからさ」

『うん、ゆっくり考えよう』

「今日、雨降ってっから外での雑誌の撮影なくなったから、ゆっくり考えるよ」

『雨とかどう？』

「・・・心配するな、パパがちゃんと名前つけてやるからな」