Will you Marry me? 4th season (ページ11)

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『お腹空いてる？先に食べる？』

「うん、メシ食いたい」

『わかった、準備するね』

我が家のキッチンはリビングと繋がっていて、キッチンからリビングの様子が見れるようになっている

下準備したものを焼きながら、あの雑誌が和くんにバレていないかそ～っと確認してみると和くんはスマホに夢中になっているから、きっとパズドラをやってるんだと思う

良かった、気付いてないみたい

昼間は和くんが浮気してるかもという考えが頭を占めていたのに、いざ和くんの顔を見るとやっぱりうちは大丈夫と都合良く頭を切り替えるんだから、つくづくわたしは和くんに勝てないなぁと思う

調子よく料理する手を動かしていると、何かきっかけがあった訳でもないのに急に「うちは大丈夫と思ってる人が浮気されてる」というフレーズが頭を過ぎる

それまで動いていた手が不意に止まる

和くんに「なに馬鹿な事考えてんの？大丈夫に決まってんじゃん」と言って欲しい

でも、和くんに確認するのが怖い

もし本当に浮気してたら？

「うん、その通りだよ、浮気してるけど？」と肯定されたらどうする？

「できた？」

『……』

「もうできた？」

『……』

「…A？…A！」

『え？…なに？』

「ご飯もうできた？ぼーっとしてるけど体調悪いの？」

『ううん、もう出来た』

出来上がった料理をお皿に盛り付けると和くんがダイニングテーブルへ運んでくれる

「いただきます」

『いただきます』

「昼間何してたの？」

『お昼？』

「うん、仕事セーブしてるから、どうしてんのかなって

Aさ、俺に気使う必要ないからね？」

『…和くん？』

「Aの事だから、俺が仕事してるのに悪いとか思うかもしれないけど、気にせずどんどん遊びに行って良いんだからね」

『…ありがとう』

どうして和くんが急にそんな事を言い出したのか分からなくて反応に困ってしまう

消えたはずの疑惑がまた頭を占めていく

外に出ても良いってわたしに言うのは、和くん自身が外で浮気してるから？

だから、わたしにも遊んで良いよって言うの？自分の罪滅ぼしのために？

その後はどんな会話をしたかも覚えてない内に夕食が終わって、和くんを避けるように浴室へ逃げ込んだ

信じたい気持ちと疑う心と自分の中での結論はどっちなのか分からなくて、頭がぐちゃぐちゃになっていく

お風呂でそんな頭も洗い流せると思ってたのに、ぐちゃぐちゃの思考だけが残った