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太鼓鐘は薬研から審神者を預かりあやしている間、短刀達はこんのすけから話を聞く。
薬研「つまり、大将は前任に生々しい幻覚を見せられてたって事か」
管狐「はい。それが主様の精神が乱れた原因だったと思われます。でなければ、あそこまで早くに呪の効果が発揮される事はなかったかと」
平野「確かに……それなら今の主君の様子にも納得ができますね」
乱「だから謝ってたんだ……」
そんな自分等の事をどう思っているのかが分かる程の審神者の様子に嬉しい気持ちと申し訳ない気持ちが合わさりなんとも言えない表情をする皆。
薬研「とりあえず…大将には安心してもらわないとな」
厚「そうだな」
管狐「それが、いまの主様にとっては1番良い方法かと思われますよ」
そんな話をしている時だった。
太鼓「ちょっ……主!?」
太鼓鐘の方を見てみると、抱きついて可愛らしい顔を涙で濡らしていた審神者が小走りで離から出ていく姿が。
薬研達はキョトンとして見ていたが事態を理解すると「はぁっ!?」と声をあげ、こんのすけは尻尾がいつも以上に大きく太くなり「ふぁっ!?」と2度見をする。
管狐「主さまぁぁっ!?」
薬研「大将どこ行くんだっ!」
太鼓「待ってくれ主っ!!」
真逆の事態に対応出来ず、ワタワタと慌てる短刀と足がもつれるこんのすけ。そして慌てて追いかけた為にちゃぶ台に足をぶつけて悶える太鼓鐘。
太鼓「くっ……!つっ〜……!!」
厚「何やってるんだよっ!」
平野「大丈夫ですか!?」
管狐「あぁぁっ太鼓鐘殿ぉぉっ!主さまぁぁっ!!」
乱「こんのすけはさっさと主さんを追いかけてっ!!四足なんだからはやいでしょ!?」
管狐「そんなっ!」
今剣「いまこそきつねのほんりょうはっきですよっ!?」
先程よりも騒がしくなる離。
その間に審神者はとっくに離から飛び出して本殿へと走っていた。
モタモタといつも以上に走りにくいが、それでも必死に走り続け本殿へと徐々に近づいて行く。
だが、走りにくいためか自分の思うように足が動かず思いきり転んでしまう。
審神者は驚いて目を開くが、身体を起こしてまた走り出す。
膝は転んだ為に大きな傷ができて赤い血が垂れているが、気にもしないで走る。
本殿の玄関を使わずに縁側から広間に行こうとした時だった。
「……お前、何してるんだっ」
焦った様な声が聞こえた。
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夢小説大好き - 泣きました。画面の前では大号泣です…ズビッ 小さな審神者ちゃんよ‟か‟っ‟た‟ねぇ‟!!素敵な作品ですね!更新頑張ってください!! (2021年11月22日 18時) (レス) @page32 id: 92d4b2d08c (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 続編、待ってます! (2021年11月11日 6時) (レス) @page32 id: 28b6274f8d (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!続きを待ってます!(*´ω`*) (2021年10月2日 1時) (レス) @page32 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2021年9月2日 2時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
?シアン?(プロフ) - 蘭奈(らな)さん» いつもコメントありがとうございます! ほんとに更新のペースが遅くなったりなどして、迷惑をかけてしまいますが、どうかこれからも温かい目で見守っていただけたら幸いです!ほんとにありがとうございます、そしてこれからもよろしくお願い致します! (2021年8月23日 21時) (レス) id: fbca4b02d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:塩こんぶ | 作成日時:2021年8月18日 23時