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審神者はどんどん苦しくなり｢もう、良いか……｣と諦め、意識が遠のいていくのを感じていると突然苦しく無くなる。
そして耳元から優しい声で囁かれる。
『……だ、れ？』
「ダメよ……悪いものに騙されないで」
はっきりと聞こえた声に審神者は驚き固まる。
そして声の主は首を絞める手を上から包み込んでいる。その手は暖かな光を纏っていた。
審神者は小さな声で、微かに聞こえる程度の声でその者の名を呟いた。
『おば……ちゃ…』
「……騙されちゃダメよ」
『…おばぁちゃんっ』
祖母は優しく微笑み頷いた。
審神者は祖母を見ると瞳からボロボロと涙を零しながら｢ごめんなさい｣と何度も謝る。
『ごめんなさいっ……貞兄も……みん、な…折れ……て、自分のせいっ…で』
「いいえ…大丈夫、皆は無事だわ」
首を横に振る審神者は折れていく者達を見た箇所に目を向けて何とか伝えようとすると、その瞳を上から温かい手で祖母は覆う。
ビクリと審神者は身体を強ばらせるが大丈夫だと囁かれ肩の力を抜いた。
母親には祖母がどうやら見えてないらしく、笑い声しか聞こえてこない。
「見えるものが全てじゃない、目を閉じて母親の言葉には耳を傾けないで」
『で、も……』
「堀川さんは、皆は大丈夫よ」
審神者はこくりと頷いて瞳を閉じた。
母親の高笑いと、嘲笑う言葉にずっと支配されていた脳は落ち着きを取り戻し涙も引っ込む。
頭を優しく撫でられ、審神者は心地良さそうな顔をする。
その顔を見た母親は何かに気が付き怒鳴り始めるがその言葉には耳を傾けないで、祖母の言うことだけに耳を傾ける審神者。
「上手ね、そしたら何か聞こえてこない？母親じゃなくて、もっと優しい声……Aを呼ぶ声が」
なにを言ってるんだと首を傾げたが、徐々に聞こえ始める声に審神者は目を輝かせた。
『このこえ、は……』
「えぇ、あなたを呼ぶ刀剣達の声よ」
審神者の瞳に先程までなかった光がようやく差し込み初め、母親は焦り出す。
そして何度も審神者を呼ぶ声が聞こえ始めると、祖母は優しく微笑んだ。
「来たようね……」
「主っ！」
暗く、何も無い空間にヒビが入りそしてパリンっと音を立てて割れた。
そこから姿をみせる刀剣に、そして呼ぶ声に反応していつの間にか覆われていた手はなくなっており瞳を開き、手を必死に伸ばした。
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夢小説大好き - 泣きました。画面の前では大号泣です…ｽﾞﾋﾞｯ 小さな審神者ちゃんよ‟か‟っ‟た‟ねぇ‟！！素敵な作品ですね！更新頑張ってください！！ (2021年11月22日 18時) (
レス) @page32 id: 92d4b2d08c (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 続編、待ってます！ (2021年11月11日 6時) (レス) @page32 id: 28b6274f8d (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです！続きを待ってます！(*´ω｀*) (2021年10月2日 1時) (レス) @page32 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2021年9月2日 2時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
?シアン?(プロフ) - 蘭奈(らな)さん» いつもコメントありがとうございます！ ほんとに更新のペースが遅くなったりなどして、迷惑をかけてしまいますが、どうかこれからも温かい目で見守っていただけたら幸いです！ほんとにありがとうございます、そしてこれからもよろしくお願い致します！ (2021年8月23日 21時) (レス) id: fbca4b02d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩こんぶ | 作成日時：2021年8月18日 23時
