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14. ページ14

「いらっしゃいませー」





書店ならではの静かな挨拶に、いつもはあまり緊張しないんだけど、今日は心臓バクバクだった。






そっとレジや店内を見回してみるけど、芹澤さんの姿はない。





いつもだったら少し残念な気分になるんだけど、今日はありがたかった。






(よかったー‥‥)






「参考書ってあっちだよな。」






荒垣君はズンズンと参考書コーナーに進んでいった。






私がしばらくして追いつくと、荒垣君はもう参考書コーナーについていて、参考書をパラパラめくっていた。





「‥‥世界史だっけ。日本史は大丈夫なの?」






「俺、世界史メッチャ嫌いなんだけど、日本史大好きなんだよw」






なるほど。







「じゃあ‥‥これがいいと思う。世界史を重点的にまとめてあるから。日本史が得意なら、日本史はいらないでしょ?あと、ここら辺とか。」






私が参考書を手に取りながら説明しているときも、荒垣君は一生懸命聞いてくれていた。





そして、説明が終わると、






「なるほどな!ありがと!参考になったよ。」





と感謝してくれた。






‥‥本当にいい人なんだな。





「よし、これにしよ。」





手に取ったのは、私が最初に手に取った参考書。






「あ、そういえばさ、A、敬語なくなったな。」





「‥‥あ、」





無意識だったぁ!





「あ、ごめんなさい。」





「いやいや、謝らなくていいってw 逆に敬語無くして欲しいし。」





‥‥いい人すぎる‥‥





「じゃ、早速会計に‥‥」





そう言ってリュックから財布を取り出した。






「えーっと‥‥あ!」





荒垣君は突然、大声を上げた。






周りにいた人も数名振り向いた。






「ど、どうしたの?」






「割引券忘れた‥‥」






え、それは可哀想‥‥






「‥‥と思ったらあったわ。」






と、すんなり取り出した。






「‥‥クスッ」





さっきの慌てた様子からの変わりようがあまりにもすごくて、少し笑った。





「‥‥あって良かったね」





笑った顔のまま、荒垣君に言った。





すると、何故か荒垣君は固まっていたんだ。






「どうかした?」





私が問いかけると、荒垣君はハッとして、






「な、何でもない‥‥」





と、レジに向かった。





「‥‥やべぇ///」





そんなことを呟いたなんて、知るわけもなかった。

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作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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那星月佳(プロフ) - みなさん» はい、必ず見ますね!楽しみです! (2019年3月18日 21時) (レス) id: 25acefb684 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - 那星月佳さん» ありがとうございます!続編も見て頂けると嬉しいです! (2019年3月18日 20時) (レス) id: 160134a9e7 (このIDを非表示/違反報告)
那星月佳(プロフ) - 受験お疲れ様でした。続編へも続くのはとても嬉しいです。今後も応援してます。 (2019年3月18日 19時) (レス) id: 25acefb684 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - まぃりぃさん» そうなんですか!お互い頑張りましょうね! (2018年8月24日 12時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
まぃりぃ - お知らせ見ました!実は私もなんです…。頑張ってください!!応援してます♪ (2018年8月23日 23時) (レス) id: 6b8bf83b3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミナ x他1人 | 作成日時:2018年4月5日 15時

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