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学校が終わり、家に帰りつく。今日は部活がないんだ。先生の会があるとかなんとかで。
「はぁ、」
思わずため息が出てしまう。そのとき、
ガラッ
「ため息つくと、幸せ逃げるぞー」
「…A玄関から入れよ。」
「えー?だってこっちの方が近いもん。」
…Aはいつもこんな風に窓から入ってくる。部屋が窓をあけたらすぐのところにあるから、運動神経のないAでも簡単に入ってこれるんだ。
「でね、今日ね、原本君がね…」
…また始まった。原本は、同じクラスのクールな優等生。Aの…好きなやつだ。
嬉しそうに今日の出来事を話すAを見ていると、心苦しくなってくる。
でも、そんな言葉は言えないんだ。Aのいい笑顔をなくすくらいだったら、俺が話を聞かなければいい。
「もうね、すっごいかっこよかったのっ!」
「あーはいはい。よかったね。」
「もー、駿は、モテるのに彼女作らないわけ?」
「…別に。」
「何、好きな人でもいるの?w」
好きなやつはお前だっつーの。…そんな言葉、言えるわけもなく、
「別に、いい奴がいないだけ。」
「もう、理想高いなぁー」
Aは笑って言った。そしてまた、原本の話を始める。
…なあA?俺たちもう高校生だぞ?俺はお前のこと、ただの幼馴染なんて、思えないんだよ。
俺は物心ついた時にはAが好きだった。なのにさ、なんでお前は違う奴を見るんだよ。
いつになったら、俺のこと男って意識してくれる?
「それでね、」
俺が心で訴えていても、Aはほかの男の話ばっかりする。
…こんなことになるんだったら、最初から幼馴染なんて、なりたくなかった。
ただのクラスメイトになってもいいから、俺のこと、意識してよ。
…なんて、そんなことできっこない。
どうしたら意識してもらえるんだろ。
お前が好きだから、部活も一生懸命頑張ってるし、身だしなみにも気をつけてるんだ。筋トレして、筋肉もつけた。
…全部、お前に好きになってもらうためなんだぞ?
気づけよ…
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あや - ミナさんの小説とても面白くて大好きです!本当にありがとうございました!これからも読ませていただきます! (2020年5月29日 11時) (レス) id: c76ac59f23 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ - 同じ名前の方が作者さんだったのでなんとなく読んでたらすごいキュンキュンしました、ニヤニヤ止まらない (2019年4月2日 3時) (レス) id: 290d7994a1 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 緩芳さん» やっとテストが終わって‥‥更新できます!多分(笑) 両立できるように頑張ります! (2018年5月27日 20時) (レス) id: bbafda29f4 (このIDを非表示/違反報告)
緩芳 - テストお疲れ様です!大変ですよね。よく分かります。これからも、勉強と更新頑張って下さい!! (2018年5月27日 12時) (レス) id: c0887ec13b (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - まぃりぃさん» ありがとうございます!(^▽^)/ これからも頑張ります! (2018年4月30日 11時) (レス) id: bbafda29f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミナ x他1人 | 作成日時:2018年3月8日 21時