142 ページ3
コンコン
『失礼します、入るわね』
組織の任務のせいで一年近く来れていなかったお見舞い。
陣平は怒るかな、とか思いながらのんびりやってきた
松田「久しぶりだな、元気してたか?」
『ん、まぁぼちぼちかな。陣平こそ最近どう?』
松田「異動願出してんのに、全然受け入れて貰えなくて腹たってきたとこだ。」
『え、もしかして言ってたやつ…?
異動願出してるの?』
松田「おう。でも全然受理されねえの」
『それでいいよ。
研二が復讐なんて望むわけないじゃない』
松田「アイツ、俺に仇を取ってくれって言ったんだぜ?」
『でも、…それはそういう事じゃないと思うよ。』
松田「まぁ、俺のワガママだな。ちょっとぐらい許してくれや」
随分と、雰囲気が変わったような気がする。
でも、それは私もか。
松田「で、最近どーなんだ?」
『何が?』
松田「何がって、さっき聞いたろ?
ゼロとヒロはどーなんだよ。お前だけだぞ、アイツらと会ってんの。」
『あぁ、その事か。
零はまあ現場一緒になったりするし、いつも通りだなって思うんだけど、ヒロとは会えてなくて……』
松田「会えてねえの?」
私の言葉を復唱するように、聞き返してきた。
『うん。
任務が同じになる事もないし、現場だって零の部下に着いてコッチに来てたから会えてただけで、私と景光が顔を合わせることは元々あんまりなくてさ…』
松田「一緒に住んでんじゃねえの?」
『住んでる、けど………
家にも帰ってきてないみたいなんだ。
あ、でも景光には景光の家があるからそっちに帰ってるんだと思うよ??』
松田「……オマエはいい女だな。」
『えっ、何よいきなり。』
陣平はそう言うとレンズの奥で目を細め、穏やかな表情で私の頭に手を置いた。
松田「普通だったら他所に女作ったーとか、想像したりすんだろ。
そんな考えなんて微塵もねえのな、景の旦那を信頼し過ぎなんじゃねえの?
つっても、景の旦那に限ってそんな事はねえだろうけど」
『そんなことか…。
私はさ、どちらかというとそういう事で責められてもしょうがないことしてるから考えないようにしてるだけ
それに、景光は私のこと大好きだもん。』
私、それだけは何度死んでも、何度人生をやり直しても自信を持って、胸を張って言えるのよ。
345人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
霜月千(プロフ) - まさかの展開で心臓バクバクで夜しか眠れません…更新楽しみにして待ってます‼︎これからも頑張ってください‼︎ (2022年7月16日 14時) (レス) @page12 id: daaa59ce20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:HAL | 作成日時:2022年7月3日 2時