【銀魂】紅華の女医

5. 真選組の ページ6

「おい万事屋、またてめぇか。」


と目をギラつかせた、黒髪の男の人が銀時に近づく。銀時はあからさまに嫌な顔をする。



「あぁ？知らねーよそんなもん。つーか何時間も前の事だろうが。遅せぇんだよ来るのが。」


「仕方ないでさァ。この前の件で俺達の隊の３分の一が負傷したんですゼィ。人手が足りねぇんでサァ。」



と幼い顔立ちの青年が黒髪の人の隣に立ち寄る。随分と荒々しい戦いだったんだと分かる。



「それより、見かけねぇ顔だな。」



珍しい髪色をだからか、黒髪の人は私のを顔をじっと見てくる。この人もよく見れば顔立ちが良い。




「はい！そこまでー！」



と銀時が私と黒髪の間に入ってくる。



『あっ、申し遅れました。楠本Aです。ここに来て間もないですが宜しくお願います。』



「真選組副長、土方十四郎だ。そんで隣に居るのが真選組一番隊隊長の沖田総悟。分からない事があれば俺達に聞くといい。」


「総悟でサァ。貴方ですよねィ、華の女医って。噂通りの別嬪さんですねィ。

それにしても遥々京から来たって聞きやしたけど、立派なお医者様が腰になんて物騒なものをぶら下げてんだ？」



カチっ


すると私の手首には手錠がはめられた。



「待て、総一朗くん？
Aは確かに刀を振るったけど、あれは自己防衛だから！」

「そうですよ！それにAさんは来て間もないんですから！」



すると土方さんは煙草を吸って吐くと、



「聞こえなかったか？廃刀令は全国に知れわったっている。しかも公務員でもねぇ奴が、まして侍でもねぇ奴が刀を持ち歩くのは例外だ。

まぁ、言い訳は屯所についてからだ。」



「だからぁ、Aは仕方なく…！！つーかこいつはれっきとした、さむ…」




銀時は必死に弁護している
それもあるけど…、やっぱり…。




シュッ……




「てめぇ、なんの真似だ…？」




土方さんが吸っている煙草を取り、
地面にこすり着くように足で火を消す。




『土方はん、間接喫煙知ってます？
最もたち悪い罪犯してるんどすえ？未成年者も含めて強制に喫煙させられてるんどすえ。こっちは。

ちゃんと配慮を持ってなるたけ人気のあらへん所でしとぉくれやす。』



「……お、おぅ……すまねぇ」





正義感が強いからか、ちゃんと話を聞いてくれた。さっきから煙に気になってた。




「でも、そっちは違ぇ話だ。」




ガシッ




逮捕は免れないみたいね。
…すると、





「トシ！総悟！待ってくれ！」

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