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《高杉 サイド》
ククッ、結局逃げられちまったなァ。
丁寧にお礼までするとは、気付いてたのか。
「晋助様!それ開けちゃ駄目っス!!爆弾かもしれませんし、毒ガスかもしれませんから、私が変わりに開けるッス……!!」
来島の動揺っぷりにも耳を傾けず、
Aが渡して来たものを開ける。
…、だろうと思ったぜ…。
「……塗り薬でござるか?変なやつでござるね、敵に治療の薬をあげるとは。」
塗り薬特有の瓶だから、そう考えるのは正しいが、生憎中身はカプセル型の薬。
「カプセルですか…、と言うことは痛み止め用の飲み薬でしょうか?
一応彼女は名が知られる医者、
敵に思いやる心使いは正に大和撫子の鏡ですね!」
…、大和撫子ねェ…あんな天人を容赦無く切っていたバケモノが聞いていたら、どんな反応するだろうなァ…。
アイツはそんなもんじゃねぇよ。
俺は薬のラベルを剥がし、その薬瓶ごと海へ放り投げた。
「晋助?何で捨てたのでござる?」
「晋助殿、あれは貴重な薬だったかも知れないものを何故?」
「捨てた方がいいんッスよ!どうせ敵の品は罠かもしれないんッスから。」
色んな反応を見れておもしれェが、生憎そんなものに気を使ってる暇はねェ。
三人を残して俺は船の中へと戻った。
A…、余計な世話だ。
………………、
「どんな薬だったのでござるかね…?」
取り残された三人はあの薬が何なのか、
気になって仕方が無かった。
「あれ、さっきのラベルが落ちてあるッス!」
くしゃくしゃに丸められた薬瓶のラベルを見つけた、また子。
それを器用に剥がしながら広げてゆく。
また子の後ろには、それを覗き込む河上と武市。
広げて見て、読んでみると彼らは絶句した。
「あんの女…!!晋助様を侮辱しやがって…!!今度会ったら打ちのめすッス…!!」
「なる程、そういう訳でござるか。」
「言ったじゃないですか。貴重な品だって。是非私に譲って貰いたかったです。」
そのラベルはまた空を舞って捨てられてしまった。
“晋助へ、これを飲んでね。きっといい事が起きるから。
そこの背が小さいアナタへ…!!
誰でも身長が高く伸びる万能薬。でらっくす。”
………、
『飲んでくれるかな…』
「何渡したんだ?高杉に?」
『いつものアレだよ。でらっくす』
銀時達はそれを聞いて昔の事を懐かしむ様にゲラゲラと笑っていた。
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目覚まし時計の針 - 関西弁の赤髪キャラ…あれ…なんか天国が見えr((( (2022年9月10日 18時) (レス) @page38 id: 0727e3cb02 (このIDを非表示/違反報告)
綾葉メグ(プロフ) - イチゴミルクさん» はじめまして!読んでくれてありがとうございます!長い間ずっと更新していなかったので、待たせてしまった事の申し訳無さと、それでも読んでくれて、応援のメッセージをくれる方が居てくれた嬉しさでいっぱいです。残りの物語を更新出来るよう頑張ります! (2022年7月5日 7時) (レス) id: f190ad2f2f (このIDを非表示/違反報告)
イチゴミルク(プロフ) - 初コメ失礼ッ!最近見始めたばかりなのですが京都弁夢主ちゃん可愛いしかっこいい…!あと,設定見た瞬間に,楠本…あ,私の苗字…え,運命?((()夢主ちゃんお嫁にもろてm((()更新頑張って下さい!応援してますッ (2022年7月3日 21時) (レス) @page3 id: 4b77fe0276 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月 - いえいえ!いつも楽しく読ませていただいてます!これからも頑張ってください!! (2019年11月3日 18時) (レス) id: 7a59223088 (このIDを非表示/違反報告)
綾葉メグ(プロフ) - 蒼月さん» コメントありがとうございます!!毎回読んで頂き、こちらとして励みなります! (2019年10月28日 17時) (レス) id: fe3feae032 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綾葉メグ | 作成日時:2019年10月21日 6時