【銀魂】紅華の女医

※ ページ46

《高杉 サイド》


「何なんッスか、あの女。」


「桂も凄いですけど、そんな彼にも遅れを取らずに、しかも小柄であんな動きが出来るなんて、一度手合わせしたいですね。」





他の船に移動し、アイツらの戦いっぷりを
高みから見物していた。



ほォ、剣筋だけは衰えちゃいねぇ見てぇだな。






「ククッ、お前らでも敵わめぇよあいつに。あいつがキレたら俺等みたいなバケモノか、とんでもねぇ、戦闘狂にしか敵わめぇよ。」






そうやって俺達が教えたからな。
あいつに剣の使い道を。

春雨相手でも大したもんだ。
ヅラとたった数分でここまでやるとはねェ。


……また一人馬鹿が加わったか。






「よォ、ヅラ。何だその髪。失恋でもしたか？
A、お前がフったのか？男心は繊細に扱えって。デリケートなんだぞ、こう見えても。」



「やかましいぞ、銀時。イメチェンだ。ちなみにAにもカッコいいと言って貰ったんだからな。告白成功だ。」



『あら、私がいつ貴方の告白に応じたのですか？脳まで斬られました？それに銀時、貴方無茶をしましたね？』



「…黙れ…イ、イメチェンだ…。」



『「どんなイメチェンだ…！！」』






どんだけ馬鹿をやらかすつもりだアイツらは…。





銀時が居るってことは、
似蔵のヤツ……やられたか。






「阿呆相手に手こずいたか…似蔵。」







味方だけ先に行かせて、
残ったのは馬鹿三人組。




……俺の馴染みだった奴ら。




次々と天人をぶった斬っていった。
まるで血に飢えた鬼人の様に奴らの前に立ちはばかった者を全員。





その戦いっぷりに河上の奴らも釘付けになってらァ…。







「世の中そう上手く行かないもんだな。世界を変えるどころか、友一つ変える事さえままならぬわ。」




「ヅラァ…てめぇに友達居たっけか？そりゃあ、勘違いだ。」




『私、精神科は学問外だから良い医者紹介してあげる。後で見に行こう？』




「斬られたいのか、貴様ら！！」







するとアイツらは中心に集まり、お互いに背を預けたまま、乱れた呼吸を整えだす。



……、そろそろ限界か…？





いや、





「お前らはそんなんでへばる玉じゃねぇよなァ？」





なァ？俺と同じの哀れな鬼(バケモノ)さん達よ。

35. 志を持った→←34. 武士の

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す