34. 武士の ページ45
神楽ちゃん達を置いて、
辿り着いたのは外を眺める晋助の姿。
彼は何に夢中になって眺める様に上を見ていた。
「高杉、俺はお前が嫌いだ。昔も今もだ。
だが仲間だと思っている。昔も今もだ。」
『何処から違った…?私達の歩んできた道は…?』
「フッ、何言ってやがる。確かに俺たちは始まりこそは同じ場所だったかも知れねぇ、だが俺達はあの頃から、同じ場所なんざ見ちゃいめェ。
どいつもこいつも好き勝手。てんでバラバラの方角を見て生きて来たじゃねぇーか。」
確かにあの頃の私達は身分や考え方、理想とする有り様だって違う、ただ同じ寺小屋の馴染み。
今更彼を説得しても、彼の意思が硬いことは知っている。
だけど…
『バラバラの方角だったかも知れないけど、二つ、同じものを見て生きたものがあった。
先生がくれた武士の志と寺小屋で得た絆だよ、晋助。』
「同じ志を学んできた同士、仲間として俺達はお前を止めに来た。」
すると彼はその言葉に笑い出す。
「同士、仲間…今度は絆ねェ…。随分甘ったれた連中だ。…見ろよアレ。」
すると屋根の上には、紅桜を持った似蔵って人と戦う銀時の姿が。
『…あれが、妖刀紅桜…。あんなのが刀なの…?』
さっき壊した紅桜とは違い、あれは寄生化した紅桜だった。銀時も十分な速さなのに、似蔵の方が上回っている。
『……貴方の仲間何でしょ…?止めないとあの人死にますよ。』
あれは身体が妖刀に乗っ取られて動いてる。身体が蝕んで苦しがってる様にしか見えない。
「あれはあいつの意思さ、それで死ねるなら本望だろうよ。」
「高杉!貴様っ…!」
すると上から話し声が聞こえ、振り向けば本来ここにはいない筈の輩が。
「高杉…お前ッ…!!」
『まさか、貴方が天人と手を組むなんて…。しかもよりによって宇宙海賊春雨なんかと…。』
「ククッ…言っただろ、俺はただ壊すだけだ。この腐った世界を。」
思いがけない人数の天人に押し寄せられ、晋助を見失う。
……今の晋助に、私達の声は届かない…。
「おい、先に女殺っちまおうぜ。」
「A…!!」
これは彼から私達への宣戦布告…。
なら、
シュッ…、!!
『…私は大丈夫。天人退治は私の十八番だから。』
「…だろうな。ここにもとんでも無い戦闘狂が居たものだ。医者だと思えん。」
『あら、売られた喧嘩を買ったまでですよ。
容赦無しにね。』
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目覚まし時計の針 - 関西弁の赤髪キャラ…あれ…なんか天国が見えr((( (2022年9月10日 18時) (レス) @page38 id: 0727e3cb02 (このIDを非表示/違反報告)
綾葉メグ(プロフ) - イチゴミルクさん» はじめまして!読んでくれてありがとうございます!長い間ずっと更新していなかったので、待たせてしまった事の申し訳無さと、それでも読んでくれて、応援のメッセージをくれる方が居てくれた嬉しさでいっぱいです。残りの物語を更新出来るよう頑張ります! (2022年7月5日 7時) (レス) id: f190ad2f2f (このIDを非表示/違反報告)
イチゴミルク(プロフ) - 初コメ失礼ッ!最近見始めたばかりなのですが京都弁夢主ちゃん可愛いしかっこいい…!あと,設定見た瞬間に,楠本…あ,私の苗字…え,運命?((()夢主ちゃんお嫁にもろてm((()更新頑張って下さい!応援してますッ (2022年7月3日 21時) (レス) @page3 id: 4b77fe0276 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月 - いえいえ!いつも楽しく読ませていただいてます!これからも頑張ってください!! (2019年11月3日 18時) (レス) id: 7a59223088 (このIDを非表示/違反報告)
綾葉メグ(プロフ) - 蒼月さん» コメントありがとうございます!!毎回読んで頂き、こちらとして励みなります! (2019年10月28日 17時) (レス) id: fe3feae032 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綾葉メグ | 作成日時:2019年10月21日 6時