【銀魂】紅華の女医

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高杉がAを連れ去り、取り残された二人は…




「先輩……。あの女…、晋助様の何なんッスかね…。あんな眼差し初めて見たッス……。」




不安気味に武市に聞くまた子。
その様子は高杉がAをどれだけ探していたかを知っていたよう。





「ん…。彼女は恐らく、白夜叉と同じくかつての晋助殿の馴染み。



それに彼女は、薬剤師又は天人まで治療を施す医者として名が知られてる程です。



私の推測ですが、



恐らく彼女も攘夷戦争に出ていた武士でしょう…。」






武市は先程の彼女の刀の使い方で、彼女が戦慣れをしている剣筋だと悟った。





「でも先輩、確か女は誰一人もいなかったってた情報ッスよね。それにあの大規模な戦なら。」





「噂では女説が出る程の美貌を持った青年が居るって聴きました。



彼は小柄で力は4人よりあまり無いが、
優れた剣術の他に何かを得て足りない物を補っていた。」





少し長引く説明をする武市に一瞬混乱するまた子。だが、直ぐに理解した。






「……！？…なる程ッスね。だから…」





「彼岸花の異名。美しく咲く赤い彼岸花には毒素がある様に、その人は毒を上手く使い分けて天人を倒してきた。」







まさに彼女に当てはまる相応しい異名。と武市は得意気に解説をする。





「それを知ってる人は少ない……と言うよりも彼女に纏わる情報が余りないんですけどね。


あの女と言い、晋助殿、白夜叉殿は、謎に満ちた人ばかりですな。」






「と言うことは、晋助様は…。」






「多分その策をお考えなのでしょう。



彼女が鬼兵隊にどれだけ利益を与える必要な人材だと。



それなり彼女を知ってるからその策をお考えになってるでしょう。」




「あの女が簡単に承知するとは思えないッスけど……。」





かつて仲が良かった彼等の過去を知る事が出来るのはもう少し先だろうと二人は黙って高杉の言う事に従った。

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