【銀魂】紅華の女医

29. 見かけに寄らず ページ37

『辻斬り……ですか？』




鍛錬を終え、朝の会議で話し合った事。
近頃、辻斬りの被害が多発していると言う…。




「これからも見回りを強化していく。各班に当番を指定する。以上。」





と局長の合図により会議は解散。



江戸はこんなにも物騒な事が最近起こっている。この間は爆発騒動とかで…。
　
近所トラブルとか、ストーカー回収とかが可愛いもんだって最近思う様になってる。


私もこの間例の吉原の薬の調合を解明したばっかりだから、少し疲れ気味だ。






「副長。例の件ですが、解明しました。」



「…そうか。ありがとうな。楠本。」






後、私の気のせいなのだろう…
土方さんが凄く優しい感じがするのだけど…。



その後は隊士達の健康観察データをまとめながら一日を過ごし、辺りは夕暮れ。






「薬草も切れてるから買い出しに行こうかな。」




と少し外の空気を吸ってみることにした。




……………

とっくに日が暮れて、薬局からの帰り道。





『あれ、神楽ちゃん？こんな所で、どうしたの？探し物？』




こんな時間に珍しく出歩いてる神楽ちゃんに遭遇。定春の散歩かな？





「姉御…！！実は…、」




神楽ちゃんの言葉に驚いた。
最近相次いでる辻斬りの被害者の中に知り合いの名を聞くなんて。






『……大丈夫よ。きっと。あの人あのくらいでやられる玉じゃないわよ。私も捜索に手伝うよ。一人じゃ危ないでしょ？」





小太郎はそんなヘマなんてしないから。
多分…………。






二人で探す事2時間。
定春が小太郎の匂いの元やって来たのは、
港にある大きな船。



神楽ちゃんは直ぐ様位置を知らせる様にと、描いた地図を定春に持たせ、来た道を戻る様命じる。






「潜入して見るアルヨ。」



『…、うん。』





さっきから嫌な予感しかしない…。
どうしようもなく胸騒ぎがする。

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