2. 女医 ページ2
《銀時 サイド》
笑顔を浮かべながら注意をする女と、
地に倒れている天人達。
その呆気なさにその場にいたものは全員唖然としている。
『人と天人平等に接しておりますが、お年寄り、妊婦そして障害を持つ者に特別な配慮をする。それが常識じゃありまへんとちゃいます?』
にっこり笑う女だが、見ているこちらは怖くも感じる。
察したのか天人は
「クソっ…覚えてろよ…!!」
とその場を離れていった。
そうか、やっと理由が分かった。
何でこんなに大行列が出来るのか。
「あの女の人…、凄いですね…。見かけは軟そうなおっとりとした女の人なのに、しかも真剣で峰打ちを素早く……って銀さん…?!ちょっと!!」
「何処行くアルカ!銀ちゃん?!」
まさかと思ったけどそうだったのか。
「遥々、ここまで来てご苦労なこった。
悪りぃけどちょいと俺も診てくれねぇかな?胸ら辺が痛くてしょうがなくてよぉ。
その代わり、
俺がまた、昔みたいに稽古に付き合ってやるよ。な?綺麗なお姉さん?」
鞘に刀を収めている女の背中に声を掛けた。
すると女はびっくりして俺の方へと振り向く。
やっぱりな。
「……その声は…、銀時……?」
「よぉ。久しぶりだな。A。」
「相変わらず、お世辞上手いどすなぁ。銀時。」
「お前も、怒り出すと素で京弁喋りだすのもあとあの剣筋も変わらないな。」
すると新八や神楽が駆けつけて来る。
「銀さん、知り合いですか?」
「まぁな、寺小屋時代の仲だ。」
するとAは新八と神楽を見るとにっこりと笑い。その笑みを俺に向けてくる。
こいつが言いたい事は大体分かっている。
『申し遅れました。楠本Aと言います。
銀時とは同じ寺小屋時代の仲です。
さっきはお見苦しいところを見せてしまいましたね。』
「えっ!いいえ!寧ろカッコ良かったです。こんな優秀なお方が先生の助手なんて凄いです。」
「お前は絶対強いネ!助手なんか辞めて、万事屋来るヨロシ!!」
「新八、神楽……こいつ一応……。」
『助手じゃなくて、女医なんです。』
「「えっ?!」」
この時代では珍しい赤毛の女の医者。
医学知識も優秀だが、何よりこいつは大行列が出来る程、誰もが振り向く美貌を持っていた。
「…ったく、偉く別嬪さんになったもんだ。」
風の如くやって来たのは
誰もが噂をする華の女医だった。
197人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
目覚まし時計の針 - 関西弁の赤髪キャラ…あれ…なんか天国が見えr((( (2022年9月10日 18時) (レス) @page38 id: 0727e3cb02 (このIDを非表示/違反報告)
綾葉メグ(プロフ) - イチゴミルクさん» はじめまして!読んでくれてありがとうございます!長い間ずっと更新していなかったので、待たせてしまった事の申し訳無さと、それでも読んでくれて、応援のメッセージをくれる方が居てくれた嬉しさでいっぱいです。残りの物語を更新出来るよう頑張ります! (2022年7月5日 7時) (レス) id: f190ad2f2f (このIDを非表示/違反報告)
イチゴミルク(プロフ) - 初コメ失礼ッ!最近見始めたばかりなのですが京都弁夢主ちゃん可愛いしかっこいい…!あと,設定見た瞬間に,楠本…あ,私の苗字…え,運命?((()夢主ちゃんお嫁にもろてm((()更新頑張って下さい!応援してますッ (2022年7月3日 21時) (レス) @page3 id: 4b77fe0276 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月 - いえいえ!いつも楽しく読ませていただいてます!これからも頑張ってください!! (2019年11月3日 18時) (レス) id: 7a59223088 (このIDを非表示/違反報告)
綾葉メグ(プロフ) - 蒼月さん» コメントありがとうございます!!毎回読んで頂き、こちらとして励みなります! (2019年10月28日 17時) (レス) id: fe3feae032 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:綾葉メグ | 作成日時:2019年10月21日 6時