【銀魂】紅華の女医

1. 街で噂の… ページ1

《銀時 サイド》

「銀さん着きましたよ！それにしてもここに来るのは、あの団子屋の対決以来ですね。」


あの時は団子をたらふく食ったが、地獄みたいな苦痛を味わった。
絶対血糖値上がってたよあん時は。



「すっごい行列ネ。」



噂の力もあってか、
俺達が来た時には既に大行列が出来上がっていて、丁度その最後尾にいる。



冗談じゃねぇ…。



絶対こんな人だかりで一日だけで終われるワケねぇだろ。



「ぱぁつぁんよ。並んでまでもここに来る事はねぇか？大体さぁ、人は息してる時点で健康なの。立って歩けりゃ健康なの！」


「何、現実逃避してるんですか。それに金も掛けずに診てもらえるんですから、今のうちに診てもらいましょうよ。それに銀さんは一応糖尿病なりかねないでしょ。」



すると診断を終えた奴等が俺達の横を通り過ぎた。


「すげーわ、診ただけで明確に症状やその解決法まで言ってくれるし。おまけにタダで薬を貰ったぞ。」


「あぁ、おまけによ、美人だったな」



美人？可愛子ちゃんが居るの？美人の助手がいるのか？！


「……、やっぱ並ぶわ。」



「明らかに違う意味で並びたいだけですよね。銀さん。」



「新八ぃ。私は？私は一応天人ネ。」



「それは大丈夫ですよ。ほらあそこ。」



ぱぁつぁんが指を指す方向には同じく並ぶ天人がいた。


人だけじゃなく天人まで診てもらえるっていうのか…。


お手並み拝見といこうじゃねぇか、その医者をよ。



並ぶ事30分。列は半分まで減っていた。
思う程そんなに掛からないらしいが…。


痺れを切らした奴が暴れだした。



「どういう事だ！！さっきからお年寄りを優先しやがって！

それに俺等天人を並ばせるとはいい度胸してやがる！！そこを退け地球人共！！」




だよな、変だと思ったんだよ。だってあの天人がよ、こんな平凡な医者に並んでまで診てもらう理由が理解が出来ねぇ。



なんせアイツらはそれより凄い医療技術を持っているからだ。
なのに行列に並んでまで……どういう事だ。



「銀さん！早く止めないと…！！あの天人、真っ直ぐお医者さんの元へ襲い掛かりそうですよ！！」



ったく、面倒くせぇが、この機会を壊される訳には行かねぇ……。
木刀を握ったその瞬間。




「「「グワォ…っ！！」」」



掛かりにいった天人の奴らは
わずか数分で宙に舞って倒れていった。



『あの、静かにしてもらえまへんか？
診察中はお静かにね？』




一人の女によって。

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