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宇宙的恐怖 ページ29

「ザザッザザ!!ザ――!ザザッ――!!!」
「カイコッ!」

やっとカイコの姿を見れた。
カイコは複数の敵兵に腕を掴まれている状態であり、いつでも殺せる様な雰囲気を感じられた。

ヨナグニサンはまず1人殺す。
敵兵達が彼に視線を向けた。そこから2人、3人殺す。

「返せ、返せよ………」

低い唸り声の様な声色でそれだけを言い、カイコの腕を掴んでいた敵兵を全員殺した。
辺り一面に肉と血が転がっている。

その中にいる彼は気がついたら息絶え絶えになっていた。
余程必死だったのが分かる程に。

「カイコ、カイコ………怪我はなかったかい?」
「……!……」

元気よく抱きついてくる辺り、大した事は無さそうだ。
流石の彼も疲れを感じずにはいられない。糸が切れたかの様に地面にしゃがみ込む。

「ザザッ、ザ――…」
「……ぁあ、僕のことは大丈夫かって…?」

ヨナグニサンは「大丈夫だよ」と優しく微笑みかけるがカイコはとても大丈夫とは思えなかった。
返り血は沢山ついているしところどころ怪我をしている。

「そうだ、まだ皆……殺していなかったね」

フラフラとした様子で立ち上がり残った敵兵達にナイフを向ける。
これが彼の求めることだろうか。その顔は笑っていた。

だが、今の彼は限界という限界を迎えようとしていた。
彼自身もこれ以上戦ったら倒れるだけでは済まないような気がしている。

覚悟の上だろうか、彼は懐から注射器を3本取り出す。
そしてそれを全て腕に刺そうとしたとき、彼の前に立つ者がいた。

「……か、カイコ…」
「ザザッザザザザ、ガ――、ザザザザ!!!」

今まで後ろにいたカイコだ。
いつもより数倍ほどだろうか……うるさいノイズを発している。

「殺せ殺せ!」

誰かが発した声と同時に敵兵が彼女に襲いかかるはずだった。
彼女の目の前に来たとき急に顔色が悪くなり逃げ出したのであった。

「ザザッザザ!!――――ガ――、ガガガ、ガ――!ザザッ、――――ァ――――」
「ひッ、ひぃぃいっ!!??」

その敵兵に続いて多くの兵士達がこの場から逃げ出したり泡を吹いて気絶した。
カイコの後ろに立っているヨナグニサンは状況が全く分からなかった。
さっきまで躍起になっていた敵兵が哀れな程までに弱腰になっていくのは不自然極まりないからだ。

宇宙的恐怖→←宇宙的恐怖 ヨナグニサン&カイコ



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味噌田楽(プロフ) - 更新しました。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 9f9b8eea81 (このIDを非表示/違反報告)
味噌田楽(プロフ) - 更新します。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 9f9b8eea81 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 三ツ星優星さん» 了解しました。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 15069fcb1b (このIDを非表示/違反報告)
三ツ星優星(プロフ) - 柊 琥珀さん» メモ欄のお知らせです。追記も少ししたので閲覧お願いします(。・ω・)ゞ (2021年3月14日 0時) (レス) id: b581edf190 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 三ツ星優星さん» お知らせってどこのお知らせですか? (2021年3月13日 21時) (レス) id: 15069fcb1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:参加者様一同 x他6人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ikatomo/  
作成日時:2021年1月24日 0時

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