紹介前夜 レオン&ココ ページ14
法務局局長レオン・スターリは月菜に貰ったチョコをもくもくと頬張りながら書類に万年筆を滑らせていた。
その時、ノックの後がちゃりと蝶番が役目を果たす。
「レオン、聞きたい事があるんだけど。」
其所にはジル…ヨナグニサンが居た。
「悪いが今俺は忙しいんや。また後で…。」
「チョコ持ってきたんだけどなァ。」
「何でも聞きたまえよ我が親友ジルよ!」
鮮やかな手の平返しを見せた所で、ヨナグニサンがレオンにチョコを渡す。
既に空になった月菜から貰ったチョコの箱を端に寄せるとレオンはヨナグニサンから貰ったチョコを口内で溶かした。
「それで自己紹介についての話なんだけどやっぱり名前はヨナグニサンで良いのだろうか?…子供向けにコレクションの標本を見せた方が良いかな?」
彼のそんな話にレオンは一人溜め息を吐く。
自分の長所を思う存分に話せば良いだけだろ、と言いたい所だが。
「名前はお前の思うままにしてくれ。まぁヨナグニサンで良いと思うがな。コレクションの標本…止めておけ。悪い事は何も言わんから。」
そう話すと何処かスッキリした様な不満げの様な不思議な表情を浮かべる。
その数秒後、ノック音が二回鳴った。
レオンが許可を発すると扉が開閉する。
「失礼します。…おや、先客が居ましたか。」
レオンに軽く頭を下げた後ヨナグニサンを見て呟く。
何かを察したレオンは入ってきた人物…シャルアに用件を問う。
「自己紹介ですから、偽名は駄目でしょうか?それと、種族を偽る必要はありませんよね?ですが民衆が怖がってしまったら…。」
「先程ヨナグニサンにも言ったが、自分の思うままが最善だ。種族も名前も、な。」
悩むシャルアにレオンはそう告げる。
昔、ココもその類いの話をしてきた事がレオンの脳裏に過る。
ふむ、とまた考え込むシャルアに改めて真面目な奴だと思う。
そしてまたも扉のノック音がした。
またかよ、と頬杖をついて入室許可を述べた後レオンはヨナグニサンから貰ったチョコの最後の一個を頬張ろうとした刹那。
べしっ、チョコを持った手が手刀で打たれた。
『レーオーさん?糖尿病になるから甘味は控えろって言いましたよね?』
「あまり関心しませんよ。」
上から順にココ、毬が述べる。
お前ら二人で来たのか。
「すいません、自己紹介に関してなのですが名前、年齢、性別、身長、能力、趣味、特技…後は何を話したら良いでしょうか?」
毬の言葉にレオンは何度目か分からない溜め息を吐いた。
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味噌田楽(プロフ) - 更新しました。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 9f9b8eea81 (このIDを非表示/違反報告)
味噌田楽(プロフ) - 更新します。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 9f9b8eea81 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 三ツ星優星さん» 了解しました。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 15069fcb1b (このIDを非表示/違反報告)
三ツ星優星(プロフ) - 柊 琥珀さん» メモ欄のお知らせです。追記も少ししたので閲覧お願いします(。・ω・)ゞ (2021年3月14日 0時) (レス) id: b581edf190 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 三ツ星優星さん» お知らせってどこのお知らせですか? (2021年3月13日 21時) (レス) id: 15069fcb1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:参加者様一同 x他6人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ikatomo/
作成日時:2021年1月24日 0時