12話 クイズ大会当日 ページ6
「無理です無理です無理です無理です…っ!!!!」
一歩、一歩と退くも、六歩目にはもう背中は壁。まさに絶体絶命。私の正面には悪い顔をした伊沢さんと、いつも通りの笑顔が逆に怖い山本さん、あと面白そうという理由でそこに居そうなこうちゃん
そんな伊沢さんと山本さんの手には、いかにも女性がお洒落に使いそうな物達。あまりにも関わってこなかったので、どれがどれで、なにがなにまでの知識が全く無い私にはあれの解説は無理だが、今からされる事だけは分かる
―――お化粧だ
それ以外で山森さんと鈴木さん、岡本さんと紀野さんを呼ぶ理由がない。それに、今日は待ちに待ったクイズ大会の日なのだ。時間も迫っているのに今壁に追い詰められているのは…つまりそういう事
私も参加させられるのだ
「大丈夫!Aちゃんなら出来る!」
「い、伊沢さんそそそそれ言えば許されると思ってますよね?!?」
「え、うん」
「うんじゃないですっ!!」
逃げ場を失って小さく踞り、人間に囲まれて怯える兎の如く忙しなく首を動かす私。駄目だ、諦める気配がない
「ず、ずがいざんんん」
「もー仕方ねぇなぁ。須貝さんも一緒に居たげるから、それなら良い?」
「っ!ほ、ほんとですかっ?!ぜぜぜ絶対ですよ?!?どっか行ったら飛び降りますよっ?!?」
「分かった分かった!分かったらメンヘラにならないで!」
近くを通りがかった須貝さんにヘルプの視線を向けると彼はまったく、というように眉を八の字にして、私を後ろからひょいっと軽々抱えるとそのままソファーに連行した
今はもう諦めて須貝さんの膝の上でとっても美人な方々にお化粧してもらってます。多分私がもっと美人だったなら、今この状況にももう少し耐えれたのかもしれないが、お世辞にも整ってるとは言えない顔。駄目だ、泣きたい
でも泣いたらまたさっきみたいに「あーパンダになっちゃうー」と山森さんを困らせてしまうので、今はぐっと我慢
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白菜(プロフ) - しぃさん» いえいえ!ご希望に添えたなら良かったです! 今回は話数が限られていたので、初めて直接うらツク内に書かせていただいたので少々展開等が変になっているかもしれませんが、そこも愛嬌ということにしておいてくださると嬉しいです(笑)リクエストありがとうございました (2020年2月2日 0時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 白菜さん» ごめんなさい!完結後にもかかわらずリクエストしてしまって…でも最高でした!もう推しのにやにや顔を想像して昇天しそうでした← (2020年2月1日 22時) (レス) id: 1457e73937 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 白菜さん» そうですね。以後気を付けます! (2020年1月27日 22時) (レス) id: 1457e73937 (このIDを非表示/違反報告)
まつりか(プロフ) - 白菜さん» 神ですよー!にしても少し回復したようで良かったです!私含め皆さんが白菜さんの事気にかけていたので、コメントを見てもっともっと元気を出して貰えたらと思います! (2020年1月27日 21時) (レス) id: e802cc95c8 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - しぃさん» ありがとうございます!リクエストの方ですが、あと二話ほどなら入るので短くはなりますがなんとか書いてみます!そして細かいかもしれませんが、次回からはお名前をsngwというように伏せていただけると助かります(笑) (2020年1月27日 21時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
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