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おー！と手をあげて立ち上がったAは、不服そうに眉をしかめるマルコにベーっと舌を出した。
「ま、親父が言うなら仕方無い‥」
「確かにこれから何が起こるかなんてわからねーもんな」
「箸より重たい物は持たせたくなかったが‥この船で育ったならこれも宿命か」
先程まで反対していた皆は親父の言葉を聞いて気持ち良い程コロッと意見を変える。
そんな中、無邪気に親父の足元ではしゃぐAを難しい顔をして見つめるマルコ。
「‥いて！」
「おいマルコ！Aが怪我しないようにしっかり見張ってなよ！」
「うるせーよい！」
「てめー！生意気なんだよいつも！」
久しぶりにモビーディック号に帰っていたベイが近くにいたマルコを小突き、垂れた目をこれでもかと吊り上げ凄む。
『お姉ちゃん！！マルコいじめたら父さん泣くよ〜！』
「A〜！！久しぶりだね！さァ姉ちゃんが抱っこしてやろう！まーた可愛くなって！！」
『きゃー！お姉ちゃん高いよ〜！！』
抱き上げられて幼い笑い声をあげるAはベイに頬を合わせて大好き、！！と言う。
「親父〜！Aをこっちの船にくれよー！」
「グララララ‥！可愛い娘の願いは叶えてやりてェが。それだけは聞いてやれねェぜベイ！悪いなァ‥！」
べたりと甲板に座り込んで、膝に肘を付いて口を尖らし拗ねるベイ。
その膝に座るAはニコニコと姉を見上げた。
『今日はあたしお姉ちゃんの部屋で寝る〜！！』
ね！ととびきりの笑顔でベイに声をかければ、それは一瞬で氷の魔女の心を拐った。
無言でぎゅうぅっと抱き締められ「A〜〜！お前ってヤツは〜〜！」と突然の大声が響く。
まんまるな瞳は更に大きく開き、びくりと肩が跳ねた。
太陽の光を反射してルビーがキラキラと煌めく。その瞳はすぐに弧を描いて頬も同じ色に染まった。
『も〜〜！お姉ちゃん苦しいよぉ！！』
「ベイ！お前ェもAには弱ェなァァ！！」
親父と家族の大きな声が甲板に響いて空に溶ける。
１人だけ片隅から違う視線を送る者が居た。
(お前くらい俺ひとりで守ってやるよい)
真剣なマルコの思いなんて、誰も知らずに…。
それから暫くして白ひげがAに任命したのは厨房の手伝い。嬉しくて仕方ないAは今まで以上にサッチ、サッチと付いて回る。
どうやらこの出来事からマルコがサッチに対して当たりが強くなる切っ掛けとなった、らしい。
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よめこ。(プロフ) - 音乙さん» コメント嬉しいです〜😭ありがとうございます❤️これからも楽しんでもらえるよう頑張ります！リクエストあればまた宜しくお願いします🎵 (2023年3月15日 16時) (
レス) @page34 id: bf0ac319e7 (このIDを非表示/違反報告)
音乙(プロフ) - 更新有難うございます〜もう今回も相変わらず好き❣️ (2023年3月15日 16時) (レス) @page34 id: a6800f4809 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - 藍琉さん» あいちゃんありがとう😭最近落ち込んで全然書けなかったよ〜。 (2022年1月31日 20時) (レス) id: 33020e7a59 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - リエさん» リエちゃん〜！ありがとう、これからも宜しくお願いします😭 (2022年1月31日 20時) (レス) id: 33020e7a59 (このIDを非表示/違反報告)
藍琉(プロフ) - 待ってましたー！嫁ちゃんおかえりなさい！！ (2022年1月31日 7時) (レス) @page29 id: 33103a1684 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よめこ | 作者ホームページ：https://Twitter.com/new_yomeko
作成日時：2021年4月25日 15時
