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腰に抱きついたまま膝で眠るマルコ。暑いが仕方ない、子供たちも戻ってこない事を考えれば食堂で楽しくやっているのだろう。
いつもの賑やかな声が響くことの無い午後の部屋。カーテンが揺れ心地好い風と花の匂いが部屋を駆け抜ける。彼の頭を撫でながら、形のいい耳をなぞる。いつ見ても変わらず幼いその寝顔に小さな笑みが漏れた。
『‥ほんと、寝てる時は可愛いなぁ』
穏やかな寝息を膝に抱き、ベッドの端の読みかけの本に気が付き手を伸ばす。パラパラと捲ればいつの間にか読み耽っていた。ふと視線を感じて下を見れば青い瞳とばっちり目が合う。
『ちょっと‥!乙女の顔を下から盗み見するなんてサイテー!』
「ははは‥どっから見ても可愛いよい」
Aは頬を膨らましその額を指で弾く。するともう随分とクシャミが出てない事に気が付いた。
『あれ?マルコ‥ちょっと調子戻った?』
「あー‥確かにちょっとダルさは無いねい」
鼻を擦りながらアクビをするマルコの額に手を当てる。少しだけ熱さがマシになっていて良かった‥と一安心する。
『今回は早く
治るね、の言葉は突然合わさった唇に呑まれて消えた。伏し目がちなその青からチリチリと炎が零れる。
「可愛いなんて男に言うもんじゃねえよい」
『聞いてたの?‥ん、痛!』
タンクトップの首もとを引っ張られ、胸元に熱い息がかかり思わず口を塞ぐ。がりっと胸元を甘噛みされ音を立て強く吸われる。満足そうに顔を上げ、その紅い痕を指で撫でてまたベッドへと潜るマルコ。その脚を叩いて、部屋を出れば廊下の先から子供たちの声が響いた。
「ママ、赤ちゃんたちみんな転がって寝ちゃった。」
「「ジェイドがマルコが治った証拠だって!」」
『そうよ〜〜!!パパもう治ったから遊んでくれだって!』
このあとたっぷり日が暮れるまで3人と遊んだマルコ。夕飯の後のAが放った【パパ、今日はたくさんお風呂でも遊びたいって〜!】その一言で放心状態になった。
.end
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遊び疲れた三つ子は一瞬で深い眠りに着く。背中を向けるAを後ろから抱きしめた。
(‥あれだけ遊んだら誰も起きねェよい)
(なによ‥触らないで。)
(昼はごめんよい‥痛かったか?)
(きらい)
(ん?俺は好きだよい)
(‥‥)
(俺が悪かったよい、愛してる)
結局最後はマルコに負けてソファで明け方まで優しく抱き潰されるAだった‥
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よめこ。(プロフ) - 音乙さん» コメント嬉しいです〜😭ありがとうございます❤️これからも楽しんでもらえるよう頑張ります!リクエストあればまた宜しくお願いします🎵 (2023年3月15日 16時) (レス) @page34 id: bf0ac319e7 (このIDを非表示/違反報告)
音乙(プロフ) - 更新有難うございます〜もう今回も相変わらず好き❣️ (2023年3月15日 16時) (レス) @page34 id: a6800f4809 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - 藍琉さん» あいちゃんありがとう😭最近落ち込んで全然書けなかったよ〜。 (2022年1月31日 20時) (レス) id: 33020e7a59 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - リエさん» リエちゃん〜!ありがとう、これからも宜しくお願いします😭 (2022年1月31日 20時) (レス) id: 33020e7a59 (このIDを非表示/違反報告)
藍琉(プロフ) - 待ってましたー!嫁ちゃんおかえりなさい!! (2022年1月31日 7時) (レス) @page29 id: 33103a1684 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よめこ | 作者ホームページ:https://Twitter.com/new_yomeko
作成日時:2021年4月25日 15時