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駿佑side
駿佑「……はぁっ……はぁっ……」
俺は走っていた足をようやく止め、ひざに手をついて、肩で荒い息をする。
俺は後ろを振り返る。
そこには、何処かへ向かう人の群れが見えるだけだった。
俺は息を整えると、もう一度歩き出す。
早く行かなきゃ。
あそこには、俺を待ってる人がいるんだ。
郊外に立つ古びたビル。
俺は、キョロキョロと人目を気にしつつ、そのビルの中に入る。
入り口のすぐそばでは、仮面をつけた信者たちがお祈りを待って、軽く雑談をしている。
そんな人たちを横目で見つつ、俺は急いで二階への階段を駆け上がる。
二階には、たくさんの部屋がある。
俺は一番奥の部屋まで行くと、コンコンと部屋のドアを叩いた。
亮平「……はい」
返事をもらうと、俺は中に入った。
その部屋は、ずいぶんみすぼらしいこのビルの見た目とは似つかわしかった。
真ん中には低いテーブルを挟んで、豪華そうなソファーが２つ。
奥には、立派なデスク。
そして、そのソファーに腰掛ける一人の少女と、傍に立つスーツの男。
２人とも、目元を隠すかのように仮面をつけている。
駿佑「……お久しぶり、Aさん。」
「駿！！久し振り！！」
少女――Aさんは、俺を見るや否や俺に抱きつく。
俺も、その華奢な体に腕を回し、抱きしめる。
「本当に久しぶり。最近、来てなかったんでしょ？」
駿佑「いろいろあって、なかなか来れなかったんです。」
「辰哉くんたち、心配してた。」
駿佑「ホントにごめんなさい。」
「でも、今日来てくれたからいいよ。」
Aさんは、俺の顔を見上げてニッコリ微笑む。
思わず、俺はその頭を優しく撫でた。
亮平「……久し振りの感傷に浸ってるとこ悪いけど。駿佑、お前早く仮面つけろよ。」
阿部くんが、怒ったような顔で言う。
阿部くんは、怒ると怖いことを俺は知っている。
だから素直に俺はAさんから離れるとポケットから仮面を取り出す。
亮平「……お嬢様。やっぱりその仮面じゃなくて、このお面にしてください。」
「なんで？」
亮平「その仮面だと、素顔がほとんどさらされます。危険です。」
「いいじゃない別に。信者たちも大抵こんな仮面だよ？」
亮平「信者とお嬢様は違います。少なくとお顔が隠れるように。」
「はいはい」
そして、阿部くんはAさんだけには怒れない。
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ゆーり(プロフ) - 続きがとても気になります！！更新待ってます！！ (2月3日 15時) (
レス) @page25 id: d33056d72c (このIDを非表示/違反報告)
にふらー__病み期突入(プロフ) - すのうHIINAさん» 悪女系大好きなんですよ(( こちらこそよろしくお願いします、!!!笑笑 (6月11日 0時) (レス) id: 0af72557f7 (このIDを非表示/違反報告)
すのうHIINA - 未優さん» ありがとうございます！！悪女読んでいただいてたんですね！！すごく嬉しいです！！みっちーは結構重要キャラなので、ぜひ注目していただけると嬉しいです！！ (2023年4月6日 11時) (レス) id: 1662122533 (このIDを非表示/違反報告)
すのうHIINA - 桐山ななみさん» ありがとうございます！！頑張って更新しますので、どうぞこれからもよろしくお願いします！！ (2023年4月6日 11時) (レス) id: 1662122533 (このIDを非表示/違反報告)
すのうHIINA - にふらー__病み期突入さん» 笑笑 そんなに読んでいただいてるんですか！！めちゃくちゃ光栄です！！すごく褒めて頂けて……めちゃくちゃ嬉しいです！！これからもよろしくお願いします！！ (2023年4月6日 11時) (レス) id: 1662122533 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すのうHIINA | 作成日時：2023年1月29日 9時
