美 ページ9
Aside
ピヨピヨ
ひよこの声を合図に、るぅちゃん達王国のものがステージに来る。
ステージをばらばらに歩き、最終的に私のところへ付く。
継母(こ)「あらやだ!私無理!」
ころんさんの面白い女声を尻目に、るぅちゃんが私の方へ靴を差し出してくる。
る「貴方は...履けますか?」
『...あら!ピッタリです』
る「では、貴方が僕の妃ですね。」
そう言って、るぅちゃんが微笑むとまたもや沸く観客席。
...!次プロポーズです
るぅちゃんに手を取られ、立ち上がる私。
そしてるぅちゃんが、膝まずこうとした瞬間
私のドジが...
『きゃっ...!』
このガラスの靴、シリコンとはいえヒールはプラスチックで硬い。高さもあります。
私は立ち上がった時、足をひねって観客席へぐらりと傾いたんです。
視界が暗転し、心臓がバクバクしててもう全てを諦めました。
そっ、と目を瞑る...
る「...っしょ。大丈夫ですか?
僕の姫。お手をどうぞ。」
『ひゃっ...!』
ちょっと、待って下さい。
何で私の上にるぅちゃんかいるんでしょう。
...5秒考えたら分かりました。
『あ、あのありがとうございます...るぅちゃ...じゃなくて王子様。』
る「いえいえ、将来の妃を怪我させる訳には行きません。」
危ないです...!
もう少しで今は劇をやってることを忘れるところでした...
る「...シンデレラ。
僕と、結婚して下さい。一生幸せにします。」
『...喜んで。』
観客席「ひゅーひゅー!!」
終わった。
全てのシーンが終わったと考えると、ドっと疲れが湧いてきました...
このシーンだけは、唯一疲れませんでした。
私達も、ずっと付き合ってられたらこんなことされるんですかね...
『(挨拶?)』
るぅちゃんに目で合図すると、なんだかいたずらっぽい笑みを浮かべた。
る「えー皆さん!この度はありがとうございました!」
『え..』
あの、るぅちゃん。
その挨拶、私が言う予定でした。
他の役の子もリハーサルと違って、いつ出てきたらいいか分かってません。
私が戸惑っていると
る「実はですねぇ、このシンデレラ
僕の彼女なんです!!」
『...るぅちゃん』
るぅちゃんが爆弾発言をした。
何カップル宣言してるんですか...
多分今の私の顔、トマトより赤いです。
る「だから、今日のプロポーズは
未来のプロポーズなので、この子のこと取らないで下さいね!ほぉらっ」
チュ
『あっ...///』
るぅちゃんが、多くの人の前で私にキスしました!!
る「それではー!!」
こうして、私達のシンデレラ...高校最後の文化祭が終わった。

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くおん - 初コメ失礼します!いつもドキドキ見させてもらってます。これからも頑張って下さい!応援してます(^^) (2022年1月10日 0時) (レス) @page13 id: af5dadc637 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの権兵衛 - 自分がなってるみたいで、恥ずかしくなってしまいました。続きが楽しみです! (2022年1月4日 23時) (レス) @page10 id: 12f1619bb8 (このIDを非表示/違反報告)
まかだみあ - 今まで見たことのない感じの設定ですごく引き込まれました!!めっちゃ好きです、楽しみにしてます。頑張ってください!!!! (2021年12月13日 19時) (レス) @page7 id: 4dd2b2d86e (このIDを非表示/違反報告)
点P撲滅隊リーダー兼隊長兼事の発端者。(プロフ) - ここねさん» うわあああ!!初コメありがとうございます( ;; )頑張って更新します! (2021年12月6日 21時) (レス) id: 19c9466b23 (このIDを非表示/違反報告)
ここね - 続き楽しみです〜!頑張ってください〜〜!! (2021年12月6日 18時) (レス) @page5 id: 8478e0fb04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:点P撲滅隊リーダー兼隊長兼事の発端者。 | 作者ホームページ:なっしんぐぅ
作成日時:2021年11月30日 23時