ラウールくん16歳、夏の始まり ページ15
□□□
ラウ「あ！ふーちゃん先生〜！」
「ラウールくん。…何？そのかごは」
ラウ「これねぇ、俺の誕生日プレゼント募集かご」
「募集かご？」
ラウ「俺今日誕生日なの！だから会う人皆にプレゼントおねだりしてるんだよ」
「アグレッシブな誕生日ねえ」
ラウ「お菓子系は食べるでしょ？使えるものは使ってー必要のないものはメルカリいき」
「え、それはもらった人に悪くない？」
ラウ「大丈夫！もらう時にこれはメルカリいきって伝えてるから！」
「何も大丈夫じゃない気がするんだけど大丈夫？」
ラウ「ふーちゃん先生にも何かもらわないとな〜！何くれる？」
「んん、強制なのね…。先生が今持ってるのは、文房具とか…宿題プリントがあるけど」
ラウ「それはいらな〜い。売れないし」
「そうよね…あ、じゃあこれは？」
ラウ「それ…ネックレス？」
「シルバーチェーンなら男の子でもつけられるんじゃない？不本意だけど、これなら売ってもかまわないわよ」
ラウ「売らないよこんなの！でもトップは？」
「トップは残念だけどあげられないな。これ、」
ラウ「指輪じゃん！」
「私の宝物なの」
ラウ「でも、チェーンなくなったら持ってられなくない…？」
「今日1日くらいなら手につけてても問題ないから大丈夫」
ラウ「これからはどうするの？本当にいいの？」
「もう、入りが強引なんだから最後まで強気できてくれないと」
ラウ「だって…大切なものなんでしょ？誰かにもらったの？」
「内緒。でも、大切なもの」
ラウ「…じゃあ、俺が指輪はめてあげる」
「じゃあ？まあいいけど」
ラウ「どの指がいい？」
「薬指にしか入らないのよ」
ラウ「ふーん…そうなんだ」
「ええ。…ありがと」
ラウ「んーん。綺麗な指輪だね」
「本当？嬉しい」
ラウ「俺にもチェーンつけて！」
「ダメよ。校則に違反します」
ラウ「えぇ〜けち」
「けちで結構。さ、そろそろ休み時間終わりよ」
ラウ「ふーちゃん先生。いつかその指輪のこと、教えてね」
「はいはい。それじゃあね」
□□□
阿部「…藤原先生、薬指のそれ」
「あぁこれ。ラウールくんがはめてくれたんです」
阿部「ら、らうーる？」
「1年生の背が高いハーフの子です。知りませんか？」
阿部「…ちょっと行ってきます」
「？はい」
深澤「あれ、その指輪懐かしいな」
「覚えてる？」
深澤「初めて自分で買ったってすげー自慢されたもん」
「あれからずっと大切にしてるの」
□□□
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 716人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藤奈(プロフ) - 彪冴さん» コメントありがとうございます！こちらのパロディはノリと勢いで書いてますのでテンポの良さなら負けません()登場人物全員ポンコツですがよろしくお願いいたします(^o^)シリーズも引き続きお楽しみくださいませ！ (2021年6月13日 12時) (
レス) id: a9ac3107ed (このIDを非表示/違反報告)
彪冴(プロフ) - 紅一点シリーズのあまふわできゅんとくるお話の流れも物凄く大好きなんですけどこのテンポ感と阿部先生の空回り具合が可愛くて可愛くてもう…終始にやにやしながら読ませていただいてます…かわいい…阿部先生とガチ恋勢がとてもかわいいです…… (2021年6月13日 2時) (レス) id: 18c953141a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：藤奈
| 作成日時：2021年6月12日 18時
