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結局来てしまったこの時間
最後まで足掻いてみたものの、単純な私は硝子にケーキで買収され、逃げようと振り返った時には既に後ろにいた巨人2人。きっと私じゃなかったら尻もちついて恐怖に震えるよ、私じゃなかったらね。
初めて会った時もビビらず話せたしなぁ
「人の金で食う肉は美味いな」
「遠慮なく食べてね、あとA。これ」
「え"、何…怖い」
「怖いなんて酷いなぁ、ただのちょっとしたプレゼントさ」
「元カノにプレゼントとか不思議な奴だね、ほんと…」
渡された縦長の小包
怯える私の横でひたすら酒を飲みちまちまと肉を食べる硝子
似合わないメロンジュースを飲みながらしっかり肉を食べる五条
どうか愛が酷く重たい物じゃありませんように…っ
「わ、普通に凄く可愛い」
「君に似合うと思って。受け取ってくれると嬉しいな」
「…これ受け取ったから付き合っては無しだよ?」
「ふふ、流石にしないよ。付けてあげようか」
「恥ずいからいい!一旦しまう、」
「そっか、残念」
贈られて綺麗なゴールドのネックレス
中心にチョンって可愛く石が埋め込まれてて、私には勿体ないくらい素敵な物だ。やっぱりいくつになってもプレゼントって嬉しいよね、しかもこんないい物…ちゃんと付き合ってる時に渡せよ馬鹿。なんて少しの幸せを感じて、出来るだけこの柔らかい気持ちのまま解散にならないかなぁ…そう思ったそんな時。
気分ってのは、実に簡単にコロッと変わってしまうらしい
「あ、チョコアイスあるじゃん。Aも食べる?確か好きだったよね?」
「?いや、私チョコ苦手だからチョコ系は全般食べれないけど」
「あれそうだっけ…昔よくチョコケーキ、食べてた…ッヤバ」
「昔?何それ、私と五条会ったの大学生の時だよね」
「ごめん記憶違いだったー、許して…!」
普段なら笑えてた、けど今酔っているせいで
そのせいで、込み上げてくる何かが抑えられなくて
"落ち着いてA…グラス空いてるね、おかわりカシスオレンジでいいかい?"
なんて聞いてきた傑の言葉も相まって、プツンと糸が切れる音
「ごめん、帰る」
「ちょ、間違えたのは謝るから!」
「私が好きなのはショートケーキ、おかわりはレモンサワー。マジでさ、誰と重ねてるの」
傑から貰ったプレゼントも置きっぱにして
適当に自分の分のお金を置き、私は店から外へ出た
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夜風@常に眠い(プロフ) - 焼き鮭さん» コメントありがとうございます!いやいやこちらこそ読んで頂き感謝感激ですありがとうございます!涙 (2023年2月17日 23時) (レス) id: 9708a22072 (このIDを非表示/違反報告)
焼き鮭(プロフ) - 更新ありがとうございます!好きな作品なのでとても嬉しいです、、! (2023年2月17日 22時) (レス) @page11 id: 64769613b0 (このIDを非表示/違反報告)
夜風@常に眠い(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいですッ…更新頑張ります! (2022年3月1日 16時) (レス) id: 9708a22072 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - すごくこの作品好きなので更新これからも頑張ってください!!✨ (2022年2月27日 18時) (レス) @page10 id: ad5d7fdb0c (このIDを非表示/違反報告)
夜風@常に眠い(プロフ) - 石川祐希は神☆さん» コメントありがとうございます!好き嬉しいです…私もこういう関係性の話は大好物なので実質自給自足です(?) 更新頑張ります! (2022年1月14日 13時) (レス) id: a2faf1e6fa (このIDを非表示/違反報告)
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